2008 年05 月29 日
倫理及び関連法規
<平成20年1月学科基礎編問1>(正答B)(a)平成20年3月1日以降、「犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯罪収益移転防止法」という。)に基づき、金融機関に対し本人確認が義務づけられることとなりました。
犯罪収益移転防止法の施行に伴い、従来、金融機関に本人確認を義務づけていた「金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律(以下「本人確認法」という。)は廃止されますが、金融機関との取引に際して行われる本人確認の内容は基本的に変わりません。
なお、マネー・ローンダリング、テロ資金対策のための国際的な要請を受けて、10万円を超える現金送金などを行う際に、金融機関に対し送金人の本人確認等が義務付けられています。
具体的には、現金での振込みを行う場合には10万円を超えるとATMではできなくなり、金融機関の窓口で運転免許証、保険証等の本人確認書類を提示した上で振込みを行う必要があります。
ただし、預貯金口座(口座開設時に本人確認済み)を通じて振込みを行う場合には、ATM・窓口のいずれにおいても、引き続き従来と同様のやり方で振込みを行うことが基本的に可能です。
※国や地方公共団体に対する税金の納付等については、本人確認の必要はありません。
※顧客が代理人を使って10万円を超える現金の振込みを行う場合には、顧客と代理人双方の本人確認が必要となります。
(出典)http://www.fsa.go.jp/policy/honninkakunin/
よって、正答肢です。
(b)宅地建物取引業法では、「宅地建物取引業を営もうとする者は、2以上の都道府県の区域内に事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない。」とあります。
このため、都道府県知事の免許ではなく、国土交通大臣の免許が必要となります。
よって、誤答肢です。
(c)いわゆる「偽造・盗難カード預金者保護法」とは、偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律のことで、預金者保護法とも呼ばれます。
この法律は、偽造カード又は盗難カードを用いて、ATM等から不正な引出し・借入れがされた場合、金融機関が原則として全額補償するものです。
ここで「原則として」とは、預金者の過失が過失なしの場合全額補償されますが、軽過失の場合は75%、重過失の場合は補償されません。ただし、預金者に過失があるか否かの立証責任は金融機関側にあります。
軽過失としては、
・カードと暗証番号のメモ、あるいは生年月日、電話番号を記した書類を一緒に保管して盗まれた
・金融機関から何度も暗証番号の変更を促されながら応じてこなかった など
重過失としては、
・他人に暗証番号を知らせた
・暗証番号をカードに書いた など
があげられています。
よって、正答肢です。
以上、2つが正答のため、解答はBです。
解説作成は勉強になるけど、これだけ書くのに2日もかかってしまった・・・
投稿者:ふみ
at 21 :55| FP1級過去問H20.1月学科午前
| コメント(0 )
| トラックバック(0 )