<< 前のエントリ | メイン | 次のエントリ >>
2006 年03 月02 日

生命

人が生まれてその一生を終えたあと何が残るのだろうと考えました。
残された人の心には思い出が残り、その人の暮らしてきた痕跡が残る。
本人が一所懸命生きた証は日を追うごとに減っていく。
残された筆跡を見ては涙し、触れてはいけないプライベートを目にしては心を痛める日々が続きます。

先日私は弟を亡くしました。
小さな商売をしていたのでその後始末等整理に時間を費やしています。
昨年暮れから私も手伝う機会が何度かあり紆余曲折はあったけれど、
これからに向けて動き出した矢先の出来事でした。
仕事中に体調が悪くなり病院へ行き、処置が早かったため命を取り止めました。
ところが翌日深夜急変しこの世を去りました。
あっという間の出来事でした。
急性心筋梗塞
40歳の若さでこの死因ということで改めて病気の恐ろしさを知りました。
持病もあったし健康そのものという身体ではなかったけれど、
よもや心臓が。。と、周囲の人達は本当に驚きました。
過労であり、ストレスであり、日頃の健康管理であり、さまざまな要因はあっただろうけれどはかないものです。

けして仲の良い弟ではなかった。
彼にとって私は窮屈な存在ではあったと思う。
苦言ばかり言い、頭の上がらない、小うるさい姉
だから何かあれば弟への説得役、説教役はいつも私に回ってきた。
それが彼にとって迷惑だったのかありがたかったのかは私にはわかりません。
今弟の後始末をしながら、腹が立つような、笑ってしまうような、悲しいような
むなしいような寂しいような、複雑な感情が渦巻いています。
けれども彼の人生を私なりに振り返ってみると、
それなりに楽しく生きてきたのではないかしらと思えます。
お土産をたくさん置いていきました。
これらをひとつひとつ整理していって、やる事がなくなった頃に初めて弟に
お疲れさんといえるような気がします。
不思議なほど怒りはありません。

夏休みの最後の日、宿題が全部できていなくてべそをかいていた弟。
それらを結局手伝わされた私。
私は夏休みの初めの頃に全部宿題を済ませ、後半は遊びたかった。
けれどもそれはいつも弟によって無駄にされた。
いつもいつも弟の後始末をしていたような気がする。
けれどもまさか、弟の人生の後の始末まですることになろうとは思わなかった。
結局のところ、あいつは最後まで私をこきつかったということになる(笑)
許さん(笑)

話は戻ります。
命は何よりも大切なものと思っていました。
もちろん大切なものではあるけれど、命そのものがではなく
生きている時間が大切なんだと私は思いました。
その人が生きている時間が何よりも大切なんだと思います。
生きている時間があるからこそ、ひとは感情でかかわります。未来があります。
そうして関係ができていくのです。
いなくなってしまえば思い出だけしか残りません。
もうそれは過去のものであり、未来はないのです。

今は淡々と彼の人生の整理をしています。
彼の生きてきた証をキレイに整理していきたいと思っています。
辛い辛い作業ですが私しかやる者がいない(* ̄- ̄*)
あいつ次に会ったら絶対ぶんなぐってやる
ばきっ!!( -_-)=○()゜O゜)あうっ!

坂元さんのライブで聞いたお話。
死んだ人は光の粒になって周りをきらきらまわっている。
そうして私達を守ってくれている。

弟が私を守ってくれているとしたらいささかうさんくさい(笑)
でもそうであれば心も休まるね^^
今はもうきっときれいな光の粒になっていると思うから。。。

弟が私に残してくれたものは
私の強さかもしれない(笑)

というわけで元気に過ごしています。
ホームページお休みといいながら休みきるのも寂しいので
ちょっと思った事を書いてみました。
いろいろとご心配をおかけしてごめんなさい。
けれども相変わらず訪問してくれる人がいるのがとても暖かくて嬉しく感じます。
ぼちぼちと再開というか更新していきますね。
ありがとう!





投稿者:ひめ
at 14 :45| 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

◆この記事へのトラックバックURL:

http://blog.nsk.ne.jp/util/tb.php?us_no=1348&bl_id=1348&et_id=23870

◆この記事へのコメント:

※必須