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2008 年07 月15 日

人間失格:太宰治

 大好きな本の一冊です。読めば読むほど自分が幼少から感じてきた「何かもやもやしたもの」を主人公を通して思い出す事ができるからです。また不思議な事に、主人公の行動、思想には反対意見が出てこないので、気持ちよく読む事ができるからです。
 幸い、自分はどうやら世間に馴染む事が出来ているようで、失格せずに済んでいるのですが、同時に「失格してしまうのに必要なとても大切な何らかの要素」が大きく欠けてしまった気がします。この社会に都合良く生きていく途中には「それ」をどこかに置いてくる必要があったようです。
 お陰様で、失格せずに済んでいるのですが、私自身のヴァイタルであった「それ」の消失により、エネルギィが不足しております。非活動的なのです。引きこもりやすい体質なのです。

 人間失格を読む事で、選ばなかった方の選択肢を追体験している気分になるので大変気分が良いです。ただ、作中では、その「何か」とやらがあった場合、失格してしまうみたいなのですが、それでも魅力的に感じてしまうのは何故なのでしょうか。



 ええ。大変うじうじと悩み続けるパッとしない人間なんです。裏で貶して頂いても大いに構いませんので(褒められたところで勘繰ってしまうので)、表面上だけでも「とてもある種の感受性が高い素敵な人間」とでも言って褒めてやって下さい。

投稿者:未定at 23 :38| 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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