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2012 年07 月05 日

たてもの探訪【江川家住宅】

ここは静岡県の伊豆の国市。このお代官が出てきそうな屋敷は【江川家住宅】と言い、野球の人ではなく江戸時代に伊豆の韮山代官であった江川家の屋敷です。建てられたのは1600年頃だそうですが、使っている部材の中には室町時代のものもあるそうです。改修により茅葺きだった屋根は銅版葺きに変更されています。
2012.7 江川邸1 


ここは土間ですが、広さは50坪ほど。ここだけで家が建つ広さです。床は三和土(たたき)という昔のコンクリみたいなもので固めれられています。
2012.7 江川邸2 

土間から見上げると構造があらわしになった大空間。一番高いところでなんと12m、3階建てのビルほどの高さです。
2012.7 江川邸3 

土間に展示してあるかまどと大砲。ちなみにこちらの屋敷で1842年4月12日にパンが作られたのが日本人によるパンの発祥となっているようで、4月12日はパンの日なんだそうです。
大砲は複製ですが、車輪は黒船来航の折りにペリーからもらったものだとか。
当時の当主だった江川英龍(えがわひでたつ)はかなり革新的な人物だったようです。
2012.7 江川邸4 

近くには幕末に作られた反射炉と呼ばれる大砲を作る工場があり、幕府の指示で江川英龍が責任者となり造ったものです。2012.7 江川邸5 

幕末には外国の侵略を防ぐため東京湾に大砲をおくための人工島「台場」の建設がありました。台場の設計から完成までの総指揮をとったのが江川英龍で、こちらの反射炉で作った大砲を並べたようです。
現在は台場の多くが取り壊されていますが、「お台場」という地名として今も残っています。

投稿者:JC
at 13 :10| たてもの探訪