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2012 年05 月16 日

マーフィーの法則 その後 2

パンチテープ


ベンダー





この機械がなぜ動かなくなり、また、非常事態終了とともに動き出したのかはわからない。
センムの推測では「しばらく使ってなかったのでセンサーの接点が錆びてたのでは」ということらしい。
やたらフリーズしては、リセットしての繰り返しだったのだが、動かしているうちに、すこしずつ、稼働時間が長くなり、1日動くようになった。
今は、毎朝ラジオ体操のようにしばらく空転で動かして、錆び付かないようにしている。

古い機械で、数値をセットして、圧力とか速さとか、順番(1回目はこの圧力で2回目3回目はこの圧力で)とかをプログラムできる、数値制御機なのだが、元のプログラムの記憶装置が「鑽孔テープ」という紙にパンチしたテープなのだ。リレーが何十個か入っていて、動かしているという。
一応ディスプレイは液晶なのだが、紙テープって。今でも使えるのか。昔のSF映画でしか見たことないぞ。

この後、磁気テープ式ってのも出たんだけど、鉄工所では、磁気製品はうまくないので、わざわざ紙テープ記憶にするところもあったようだ。

パンチ機もあるらしいが壊れている。もう工作機械メーカーにも直せる人は残っていないらしい。虫やネズミにかじられないかぎり、プログラムはなくならないが。

パンチテーププログラム式工作機械


その前はパンチカード式というのもあったらしい。
カードの順番が飛んだりすると、機械の動きも飛んで、壊れたりするので危険だ。
そのなごりが、ロボット溶接機の動きの範囲に人がはいらないような柵をつくる安全規制だという。
カードのプログラムが飛んでいて、突然、ありえないところにアームが動いたりしたからだ。

プレス機なんかでも、たまに金型にはさまれて死亡というのが記事になったりする。
一応、柵やら、安全スイッチやらは付いているはずだが。

千トンプレスに挟まれた遺体を回収するのには、バケツやら、スコップやらが必要らしい。恐ろしい。

C国など、輸入した時には付いていた柵やら安全装置は取っ払って、千トンプレスのまわりに金型を持った人が何十人も座り、セットし、せーのでガッシャン! とやっている工場もあるらしい。1年に何人かは挟まれそうだ。

というわけで、最新式のロボット溶接機と、レトロなパンチテーププレス機がある鉄工所です。

投稿者:ヒゲキタ
at 08 :21| 日記 | コメント(0 )

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