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2008 年01 月20 日

沈黙のフライバイ 映画予告編

「沈黙のフライバイ 映画予告編」 


本物の宇宙空間に出てみたかった
本気だよ
軌道エレベーターの建設
火星植民
スペースガード観測網
赤い小人
小惑星表面に残された轍の跡
何億年も凍土の中で眠っていたってことか?
未知の惑星で発生した、蜘蛛のような、生命が
見つかるといいですよね エイリアン
アンドロメダ座からの有意信号


カイパーベルトの中を漂う全長四十キロメートルのシリンダー
メテオロイド衝突
地雷散布
触雷すると金属片をまきちらす
破壊工作の可能性がある
200億ドルを強奪
連中これが得意だからねえ
すでに太陽系内に侵入
警報レベル5
緊急の対応を要す
あわてるな 演習どおりコマンド送出の準備にかかれ


こいつは大仕事だぞ
この時が宣戦布告になるわけだ
火星往還船に便乗
点火確認
20Gもの加速
うめき声が洩れた
衛星が故障でもしたか
帰還船を爆破した
片道切符
皿のようなエアロシェルだけで火星大気ブレーキングを敢行
これって本番ですか?


全員、鉄パイプやバットを持って、駆け寄ってくる
男たちは何度も何度も打撃を加えた
殴り合いの喧嘩
こちらにレーザーを照射
痛いところを突いてきたな
スクランブル発進したF-15戦闘機
ロケット投下します
落下とともに安全ピンが抜けた
あれはファイヤーボールです
塊とともに火の粉のようなものが拡散してゆく
爆心地から飛び出した放出物だ
裏側はちょっとした地獄にちがいない
直撃を受けたらこの程度ではすまない
きわどいところだった


そこへ第二波が来た
携帯電話つきTNT爆弾
都市ほどの岩石が吹き飛んだ
ちょっとした核爆発ね
ガンマ線バースト
衝撃波が来た
全身が割れるように痛んだ
死んでも死にきれない
しぶとい生命だねえ


善戦したと言っていいだろう
超大型のマスドライバーでも作るさ
電磁レールガンや粒子加速器に必要なものはひととおり揃っている
これを機関銃のように発射する
成功率1パーセント以下
最終フェイズ
カミカゼ攻撃
その調子でまた爆弾を
高高度放電現象のひとつ、スプライトだ
光速の13パーセント
ボタンは君が押すんだ
いけいけやっちまえ!
光の塊が膨張してゆく

<終>

ロケットまつりに出ている女優の藤谷文子(平成ガメラシリーズ)の好きなものは反物質だとか。スティーヴン・セガールの娘だそうで、そういえばCMで一緒にでていたっけ。とか考えていたら、こういうのができました。
「沈黙のフライバイ」は早川書房のハヤカワJA文庫から出ている短編集です。名作です。ぜひ読んでみてください。この「予告編」とはもちろん全然違います。こういうのはなんて言うんでしょうか。コラージュ? マッド? サンプリング? そうか、手法的にはヴォーカロイドに近いかも。(違うか)
原作や原作者、ファンや物理法則を愚弄するつもりはありません。不快でしたらごめんなさい。

投稿者:ヒゲキタ
at 21 :04| 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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