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2007 年02 月28 日

2月も終わり

 光陰矢の如し。2月もアッという間に最終日。我が家は、長女の大学受験でたいへんでした。私も心の余裕がなく、ブログの更新もできず、日常業務をこなすのが精一杯でした。
 暖冬の影響か?インフルエンザの流行は極めて特異でジワジワと流行はありますが、小規模でA型とB型が拮抗しています。ある所ではA型ばかり、ある所ではB型ばかりといった状態です。たとえば、戸板小はB型、長土塀保育園はA型といったような感じです。しかし、全体的に見るとB型が多くなっており、3月にピークを迎えるような状況です。
 巷では、タミフルの副作用が問題になっています。インフルエンザの特効薬としてその効果は特にA型においてすばらしいものです。B型にも理論的には効くのですが、実際は効き目が悪いケースが多いです。問題は、服用後に異常行動を起こす可能性があることです。たぶん幻覚・妄想状態に陥り、危険な行動に走るのだと思います。それが、インフルエンザそのものの症状なのか?タミフルの副作用なのか?とにかく、インフルエンザの診断を確実にして、その上で患者さんに情報を提供するしかない状況です。従来型のインフルエンザは確かに1週間我慢すれば、タミフルを服用せずとも自然に治癒するのです。タミフル服用によるメリットは発熱期間が1日短縮されることと、その後の咳・鼻汁等の症状が軽減されることです。皆さんは、どちらを選びますか?対症療法で1週間我慢するか、タミフルを服用して、普通の風邪の経過にしてしまうのか。
 医者として悩ましい日々です。もし、私がタミフルを処方した方が異常行動を起こし、不幸にも亡くなられたとしたら、考えただけでもゾッとします。私の家族がインフルエンザに罹った時に、どう対処するか。それが、私の行動規範です。それが、たとえ悪い結果であっても後悔はしません。そのことを、皆さんに説明していく義務があります。

投稿者:ドクターヒッポ
at 23 :38| 日記