ノスタルジア
まぁ、津田さんの作品はいずれもJUNEですが。私にとって。
なんていうか、私が思っているところの“JUNE”なんですね、世界観が。
孤独があって、悩みがあって、迷いがあって、救いがある。
こんな僕でも、あなたは愛してくれますか?それがJUNE。だから性別は関係ないです。
異性でも、同性でも、果ては宇宙人相手でも。自分を認めてくれて自分を救ってくれる存在であるのなら、植物であったってかまわないのです。
……って、段々津田さんから須和さん、更には同人にまで私の脳内が移動してしまいましたが。
今回のコミックス、収録は4作品です。
一本目は表題の「ノスタルジア」
兵器として開発されたアンドロイドが、人間の『里親』に引き取られ生活を共にするうちに、感情を身につけていくお話。
いや、多分核はもっと違うところにあるのだろうけれど、あらすじはこんな感じです。
私はね、魂の生まれ変わりは否定しないけれど、やはり“個”に拘ってしまうので、同一人物ですと言われても固体が別物だったら抵抗を感じるのですが。
あ、なんていうの?俺にはお前だけだ!って言っていた男がさ、相手が死んで、クローンなんか作るとするじゃない。そのクローンに普通に愛情を抱くのが嫌なのね、私。
そういう奴なのですが、300年ってのは流石に私も許しちゃうよね。抵抗がなくなっちゃうよね。
あぁ、相手に当時の記憶があるのなら、本当にそれは同一人物だし、いくら入れ物が変わったってどうってことないのですが、別の存在として生きていたのだとしたら嫌なのよ。でもそれだけ長い年月待ち続けて、本当に魂が生まれ変わってきたのだと思える相手に巡り逢えたら、それは素直に認めちゃうね。まぁ、感覚の問題なのですが。
んでもって、待ち続けた当の本人も、無理に過去と現在を重ねようとしなければ何の問題もないのですが、このシリウスは「摂」と「セツ」を重ねるのか重ねないのか。想像するのが楽しいところですね。うん、多分、重ねてもいいのよ。比較さえしなければ。で、「セツ」には「セツ」として、愛情を抱いていけばいいのよ。それが「摂」に対するものと結果的に同じであろうとなかろうと、いいと思う。端から同じ感情を持とうとさえしなければ。
……なんか、まわりくどい感想になったなぁ。
うーん、だってこのお話って、シリウスにとってはプロローグでしかないわけで(きっと)、だから難しいんですよね。
二本目「恋愛は、普通。」
男子高校生をも惑わすめっちゃかわいい高一男子・李良くんが、コワくて変な女・高二の伊東さんを好きになることで周囲に混乱を招くラブコメディ。
李良くんがどんどん男っぽく、格好良くなっていくのが楽しいお話です。
取り巻きの三銃士に乙女心を芽生えさせるほどです(笑)
恋をすると、人って変わるのねー。冒頭はすんごく可愛かったのにねー(笑)
三本目「赤い実」
これは掲載誌でも目にしました。その時から難しい話だった。今でもその印象は変わらない。成長しろよ、俺。
螺魏の心情をなぞりたいのですが、それには結構な時間を要しそうです。
えーっとね……短い話なのであらすじは割愛します。
嘘。本当はうまく語れないだけ。
四本目「な忘れそ」
真打ち登場です(笑)もろJUNEです。淡い憧憬、近寄りがたい美、猛る欲望、秘めたる想い。そして、拭い難い傷と後悔。やり直しなどきかない過ぎ去りし時間。取り戻せない瞬間。なのに消えない想い。願い。望み。それが苦しい。
苦しくて苦しくて、でも僕は君を手放せない。手離せないんだ。だから。
だから、嫌われようと思ったのに。いつまでも君が僕に構うから、だから、君が僕から離れるように仕向けたのに。なのに。
神様は残酷だ。
いや、これが差し伸べられた救いなのか。
共通の記憶がなくなって、初めて二人はこれから先を共に出来るのか。それは何だか悲しいけれど。でも忘れないで。
僕はずっと、君が好きだから。
そんなお話です。(なんじゃそりゃ)
ごめん。感想とあらすじがごちゃ混ぜになっています。まぁ、私の感想文なんてえてしてそんなものだ。
いやぁ、やっぱJUNEっていいなぁ。津田さんはJUNEだなぁ。やっぱ本質は変わらないなぁ。
投稿者:とうだat 14:18| 本 | コメント(0) | トラックバック(0)