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2010 年10 月07 日

宗家入り廣川 様

お問い合わせのありました米国生まれ
ギルド嬢の近況であります。

ダブテイル ジョイント部側壁にはメイプルでシムを。
ダブテイル全景



ネックを外してみると、何故か勘合部のクリアランスが異常に大きく
ネックの後退角度を付けないまでも
再結合が不可能なくらいの間隙がありました。
因って厚めのシムは必須で
接着性良好、圧縮強度と切削加工に耐える材料となると
カエデ属でE及びρの大きな物
手持ちの材料では(結局これ次第ですが)ビッグリーフメイプルの類を使います。

ネック側にチョークを塗って
ネック側




取り付けてみて
付けては外し




マーキングされたところを削っては
ボディ側




付けては削りをひたすら繰り返します。
合うまで繰り返し




接合部の強度と弦長に強烈に響く部位なため
元々ある木部の切削加工は避けたいところですので
シムの具合如何で良しかダメかのどちらか。

グレッチのホロウボディ等は
ここの作りが妙、というか雑なため
出音に影響がありありなのですが
けがの功名、良い方に個性があらわれています。

が、フラットトップではそうはいかない要因が多い
例えば弦のテンションは80キロ以上ありますし
ボディ側の作りも華奢です。
神経衰弱な作業ですが、取り合いをその都度確認し
接着層頼みではない接合をするしかありません。
テイラーがうらやましいところです。

以上、途中経過でした。


閑話休題

ギルドっていうと
マーティン、ギブソンと比べると
妙に評価が低い感がありますが
こと日本では手にしたことのない方々が
イメージで語られることが多い気がします。
ジャンボボディや12弦は
他とは比較にならないくらい良いんですけどね。

そんなギルドの極私的なイメージは
ヤママユガ



ヤママユガ。

このあいだジュースの自販機でコーラ買おうとしたら
足に留まったので、一寸記念撮影させてもらおうとしたら
降りていったのでそこを一枚。
あの目玉模様の部分、少し透けていて綺麗なんですね。

日本では蝶と蛾を区別し
更に蛾は妙に忌み嫌われているところも
何となく。
あ、ギルドはそんな嫌われちゃいないか。

投稿者:やat 15 :56| 楽器 | コメント(1 )

◆この記事へのコメント:

◆コメント

Dr.K
根気のいる治療 ありがとう。
腰にひびかない様 ゆっくりやって下さいね。

投稿者: 総経理廣川 : at 2010 /10 /09 13 :24

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