宗家入り廣川 様
お問い合わせのありました米国生まれ
ギルド嬢の近況であります。
ダブテイル ジョイント部側壁にはメイプルでシムを。
ネックを外してみると、何故か勘合部のクリアランスが異常に大きく
ネックの後退角度を付けないまでも
再結合が不可能なくらいの間隙がありました。
因って厚めのシムは必須で
接着性良好、圧縮強度と切削加工に耐える材料となると
カエデ属でE及びρの大きな物
手持ちの材料では(結局これ次第ですが)ビッグリーフメイプルの類を使います。
ネック側にチョークを塗って
取り付けてみて
マーキングされたところを削っては
付けては削りをひたすら繰り返します。
接合部の強度と弦長に強烈に響く部位なため
元々ある木部の切削加工は避けたいところですので
シムの具合如何で良しかダメかのどちらか。
グレッチのホロウボディ等は
ここの作りが妙、というか雑なため
出音に影響がありありなのですが
けがの功名、良い方に個性があらわれています。
が、フラットトップではそうはいかない要因が多い
例えば弦のテンションは80キロ以上ありますし
ボディ側の作りも華奢です。
神経衰弱な作業ですが、取り合いをその都度確認し
接着層頼みではない接合をするしかありません。
テイラーがうらやましいところです。
以上、途中経過でした。
閑話休題
ギルドっていうと
マーティン、ギブソンと比べると
妙に評価が低い感がありますが
こと日本では手にしたことのない方々が
イメージで語られることが多い気がします。
ジャンボボディや12弦は
他とは比較にならないくらい良いんですけどね。
そんなギルドの極私的なイメージは
ヤママユガ。
このあいだジュースの自販機でコーラ買おうとしたら
足に留まったので、一寸記念撮影させてもらおうとしたら
降りていったのでそこを一枚。
あの目玉模様の部分、少し透けていて綺麗なんですね。
日本では蝶と蛾を区別し
更に蛾は妙に忌み嫌われているところも
何となく。
あ、ギルドはそんな嫌われちゃいないか。
投稿者:やat 15 :56
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4001V63,5-18
いきなり、何のことやらですが
一つは電気式ベースギタア
一つは鉄弦アコウスティックギタア。
メリケンはリッケンバッカー社製
4001 は型番、V63 は Vintage reissue 63'。
…のドンガラ。
先の火災で焼失した
お客さんの楽器の代わりとして
これを仕上げます。
この楽器は新品のときから手強い部分が多数あり、
なかなか手がかかるやつです。
根本的な対策を施すと
別の楽器になってしまうくらい手強いので
新品よりも年数を経て無事が確認できる
チューブルを手に入れた方が良いかもしれません。
これはウイングス中〜後期の
ポール・マッカートニーさん仕様にします。
これもメリケン、マーティン社製
5 はサイズを表し、弦長が22インチ。
18 は材料の仕様で
表板の等級が18用、側板と裏板がマホガニという構成であります。
会うたびに酔っぱらっている方からの注文で
「小さいギタアでギタアの音がするやつ」…。
多分ギタ○レみたいな、いかにも小さいからね
っていう音ではなく、という意味であるかと思います。
酔っぱらっているときの記憶が怪しい方なので
注文いただけるのかどうかも怪しいのですが
一寸思うところもあり
これを基に数艇こしらえてみようかと。
これらの過程はおいおいと。
投稿者:やat 14 :20
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FUZZ とか
電気式ギタアを弾く(又は鳴らす)方にはおなじみの
エフェクタという仕掛けであります。
来る3/24(土)に開催します
第三回凶器エフェクタの会セミナのネタですね。
古いファズフェイスが写っていませんが
会場近くで既にスタンバイ中です。
希にブルースハープや電子鍵盤楽器に使う方もいらっしゃいます。
まあ…
元々は「バイオリンのような音」とか
「トランペットのミュート音」、「ホールの残響」、「山びこ」
はたまた「レズリーのような効果」を模して
作られたものですので、ギタア用とするのは
了見が狭かろうというものです。
エフェクタを使うこと自体を
よしとしない向きもございましょうが
僕は使います。
楽しいもん。(^-^)
楽しいものを理解して
そいつを作って使ってみると
なお楽し、というものです。
セミナのご案内はこちら↓。
http://www.mit-senf.com/sem3.html
投稿者:やat 20 :06
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ハチドリさん
オウチが古いので一寸工事ですね。
安心して住める様にしてあげましょう。(^-^)
投稿者:やat 00 :30
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火事
記事にして良いものか、と考えていましたが
僕の気持ちを整理する目的もあり
一区切りつけたいので
あげる事にしました。
キャトルの整備、楽器製作等々
間借りさせてもらっていた工房が全焼してしまいました。
カテゴリを「楽器」としたのは
キャトルに乗り始める以前から
楽器製作をしていたためです。
楽器製作に使っていた工具箱のあったところから
掘り出した工具類。
木部は焼失し、焼きなまされています。
僕の在庫していた木材は
南米産マホガニ/レス・ポールJrにして5台分くらい
虎目メイプル/ストラトのネックにして10本分くらい
鳥眼杢メイプル/同上20本分くらい
ブラックウオルナット/The Paul5本分くらい
ハワイアンコア/B.C.Richイーグル10本分くらい
インディアンローズウッド/テレキャスターネック3本分
ココボロ/ベース指板20枚分くらい
パープルハート/34インチのスルーネック10本分くらい
ブビンガ/Warwick ThumbBass10台分くらい
カリン/ベース指板40枚分くらい
キルト杢サペリ
ハカランダ
チンチャン
アッシュ
桐
楢
タモ
それぞれ少々
全て焼失。
その他に
修理、改造等で預かっていた諸々の楽器
製作途中のもの、自分の楽器
ベースやらアコギやら諸々40台くらい
ボディ、ネック、指板など部材になったもの
フレットワイヤ、その他工具等
全滅です。
時間はかかりますが
修理、製作等預かり分は
誠実に補償します。
失ったものは大きいですが
ぼちぼちと挽回していきます。
投稿者:やat 06 :43
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