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2005 年03 月16 日

うるし

うるし
天然の漆を下地から100%使っている仏壇は今じゃかなり珍しい。

うちの親方は頑固だから、世の中が化学樹脂塗料に
変っていくなかでも天然漆の手塗りにこだわってきた。
そんな親方に惚れ込んで私も親方の元に入った。

さて、天然の漆がいかに素晴らしいかということを
皆さんに知ってほしい。

〜魅力〜

@ 実は半透明のため、塗り重ねが多い程に奥艶がでる。
B 漆黒という言葉が生まれる程に美しい色
A シックハウスとは無縁の天然材(健康・安全)
B 含有される酵母は生き続けており時間をかけて漆を固める。
C 通気性を持ち水分調整をするため、木地をベストに保つ。
D 抗菌作用がある。
E 木地の伸縮に合わせて伸縮する。
F 熱に強い  
 (下地塗り段階の板にライターの火で直に炙ったが大丈夫だった)
                      とか

〜難点〜

@ 紫外線に弱い(化学塗料も弱いがもうひとつ弱い)
A 吹き付けに向いてない。(必然手塗りになる)
B 乾燥に時間がかかる。
C 乾く前の状態ではかぶれる場合がある。
                      とか

ま、漆の色・艶・肌理(キメ)にはまった私には難点すら魅力^^

だいたい色・艶・肌理(キメ)なんて、
まるで和服の似合う大人の女性のようでしょ。
容易にはいかないからこそ、返って心奪われるってもんだ。

※ある漆芸家さんの話では最近、漆芸を目指す若者は
 最初から漆芸家になりたかったのではなく、
 漆そのものに魅了された漆マニアが多いそうです。

投稿者:与五朗(よご)at 14 :53| 伝統工芸 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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