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2005 年04 月30 日

ペルー 〜スモッグの向こうには紺碧の空編 E〜

夕方、中庭で本を読んでいると
主が呼びにきた。

そして俺達は、本当に隣接する豪邸に案内された。

主 「オラ!カルロス。この人たちがさっき話した
   日本人だ」

玄関にはノッポの主人が出てきていた。
彼がカルロスさんだろう。

彼の後ろにハニかんだ10歳くらいの女の子が
隠れてこちらをうかがっている。

カル「はじめまして。
   君達、今日は大変でしたね。
   まぁ、とにかく中に入ってください。
   ママは日本語上手ですから」  

なかなか流暢なちょっと外人ナマリの日本語である。
主は仕事があるので、とホテルに戻り俺達二人が
奥へと招かれた。

ダイニングには彼の家族がそろっていた。

奥様のアニタさん、長男で高校生のエルナンド君、
次男で中学生のエミリオ君、長女で8歳のサラちゃん
そして、おばあちゃんのフミさん。

なぜか、美男美女のファミリーだ。
カルロスさんファミリー

フミさん「よぉ来なさった。
     大変なことやったねぇ。
     でも、これでペルーのこと嫌いにならないでね。
     せっかくやから晩御飯でも一緒にどうですか」

俺達  「ありがとーございます(涙 涙)」

ことの成り行きの一切をフミばぁちゃんに伝え、
日本語か完璧ではないカルロスさん達に訳してもらい
彼らにも私達の状況が漸く完全に伝わった。

そして、カルロスさんが翌日に一緒に警察に行ってくれることになった。
さらに、

カルさん「君達はお金もないんだね。
     よし、残りの日数は僕達のところに泊まりなさい。
     あと、僕は結構時間が自由だから
     明日からリマの面白い所を案内しよう。」

俺達  「えぇ〜っ!!それは、ちょっとあまりにも・・・」

さすがに、今知り合ったばかりの人にそこまでは甘えられず、
既に残りの宿泊費を払ったこともあるので宿泊はお断りした。

しかし、そのほかでは思い切って甘えさせてもらうことにした。

何で、そんなに親切なのですかと、後で聞いてみたところ

カルさん「僕達日系移民の爺ちゃん達は、
     言葉も解らない地球の裏側の国に
     夢を掛けてやってきた。
     でも、裸一貫で差別もあり大変だったんだ。
     そんな中で日系人がここまで地位を確立できたのは
     人のつながりを大切にしてきたからなんだよ」

日本では既に廃れた日本人の古き良き精神が
このペルーでは今だに守られていることを知り
なにか嬉くもあり、
また日本からきた自分が恥ずかしくもあった。


投稿者:与五朗(よご)at 13 :00| 海外流浪 旅日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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