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2009 年04 月09 日

ギドー

シロアリのことを扱っていたTV番組を見ました。その中で”ギドー、ギドー”とよく使われていた言葉があったので気になって調べてみました。

とても難しい内容でしたので私自身も理解し切れていない部分も多くあります。あくまで大まかに、ざーっと述べます。間違っていたら、そっと教えて下さい。糾弾や炎上等はしないで下さい。

まず、昆虫というものは卵(孵化)→幼虫(蛹化)→蛹(羽化)→成虫と言う変化を繰り返し大人になっていくわけですけれども、これを完全変態と言うそうです。
しかし、中には蛹というステップを通らずに成虫になるものもいるようです(セミなど)。これを不完全変態と言います。
そして、シロアリはこの不完全変態であり、尚且つ生まれて間もないときから幼虫状態のまま、働きアリの後ろについてすぐさま健気にも働きだすと言うのです。
風雨や紫外線、外敵からの攻撃から身を守るために、野外での活動に適した鎧とも言える外骨格などを身に付ける暇も無くいきなり、むやみやたらと働き出すのです。なんと言う事でしょう、ヒトで言えば完全に労働基準法違反ではないですか。
話がずれましたが、ともかく蛹も経験していない赤ちゃんのような肌を持ったまま野外活動をするのは難しいので、土を固めてトンネルを作りその中に内皮を貼り、密閉し湿度等をコントロールしながら様々な刺激から身を守っているそうなのです。これをシロアリの集団的外骨格(蟻道:ギドー)と呼ぶそうです。

そこまでして幼いうちから働かなくてもいいのに(しかも人の家を食べてしまって迷惑だし・・・)と思ったのですが、これも進化の過程。仕方ありません。しかし我々の近くに来たときは容赦無く駆除させて頂きます。アーメン。

他にもシロアリの生態を調べると切ないエピソードが多数収録されており私は不覚にも目頭が熱くなってしまいました。

以下その部分の抜粋
・(ハネムーン飛行とも呼べる)群飛の瞬間から営巣に到るまでの間じゅうスズメなどの鳥類,トカゲ,カエル,コウモリなどの動物、アリ,クモなどの虫類が嬉々として羽アリを襲い、なかには群飛の時刻を心得ているものもいて、最初から連れ立って羽アリを食べに来るものもいるのです。
だから、シロアリを餌にする生き物にとってはこれほどうれしい瞬間はありません。まるで新築家屋の上棟式の餅投げのように大騒ぎです。

・兵蟻は平時には何をしているのでしょうか。答えは「何もしていない」というのが正解です。兵蟻はただうろうろと歩き回っているだけで何もしないのです。おまけに兵蟻は頭部が特殊に変形しているので自分で餌も食べられないので、いちいち職蟻から口移しで食べさせてもらっているのです。そのうえ永く平和な状態が続いたとしても兵蟻の数は減らないのです。

・シロアリの社会では兵蟻には防衛以外にも重要な意味があったのです。それはタンパク質の貯蔵庫という役割です。シロアリの集団をよく観察すると、ある時急に兵蟻がいなくなったり、場合によっては兵蟻の頭だけが転がっていたりすることがあります。つまり、共食いの対象となったのです。シロアリのコロニーは兵蟻を養うことによって環境の急変に対処していたのです。フロリダ大学のシロアリ研究者ナンヤオ・スー氏はこれを「歩く弁当箱」と表現していました。

投稿者:○○君
at 19 :52| ターセル2 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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