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2012年08月28日

白夜行

 ビデオを見て、改めて関心をもって、原作を読んでみたくなった。
 仕事の資料を探しに市立図書館に行った折りに、ちょっと調べてみたら、なぜか青少年フロアにその本があった。手にとってびっくり。すごい分厚さ。文庫本だが、850ページもある。8月も後半で、これから忙しくなる時期にこんなに大きな本が読めるかと思ったが、借りてきた。そして、引き込まれるように読み進めてしまった。
 壮大な物語である。いろいろなエピソードがあっちこっちと飛びながら展開するので、読んでいるうちに登場人物が把握しきれなくなる。読み終えてみて、ちょっと疲れた。
 映画との関係でいうと、これだけのエピソードを限られた時間の中では収めきれないので、少し展開を変えたり、設定を変えたりしたところがあることがわかる。しかし、原作の味わいを損ねないようにほぼ忠実に作ってあるという印象だ。もちろん、原作にない展開もある。探偵が公園で殺されていたり、刑事が喫茶店で、直接狙われたり、同棲していた女性が自殺したり、最後に刑事と桐原との対話があったり。逆に、映画では描ききれなかったエピソードもあっておもしろかった。コンピュータが世の中に普及する時代の反映で、インベーダーゲームやハッカーなどが登場するのが、ちょうど自分の時代と重なっておもしろかった。
 残念なのは、映画を見ていたので、物語の登場人物が、すべて、映画の配役でイメージされてしまったことだ。

投稿者:at Sushiat 06:07| 日記 | コメント(0)

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