2023年06月25日
「雪はよごれていた」を読んだ
二・二六事件についての澤地久枝さんの本である。
書かれたのが1988年であり、NHK特集をきっかけに出版された本である。この事件関連の番組はできるだけ見てきたので、この本で新事実として紹介されていることは、読む前にすでに知っていたことが多かったと思う。しかし、改めて事件について考えるきっかけになったことはよかった。そして、社会、政治の動きに抗しきれない中で、なんとか筋を通そうとした検察官の存在と働きを知ることができてよかった。また、死刑を執行された青年将校たちの最終陳述を読んで、謀略にはめられたことを知りつつ、あえてそれにあくまで抗することなく死んでいこうとする姿にもどかしさを感じつつ、敬意を覚えた。むろん、彼らの考えには全く賛成できないのだが。
さて、青年将校らをたきつけて、クーデターを起こさせ、形勢不利とみるや、パッと態度を変えて、知らぬふりをし、さらに、人々の不安につけ込んで軍部主導の政治体制を作っていった陸軍首脳たちのことを、歴史の重要な1ページとして忘れることなく記憶に留めていきたいと思う。
また、事件の趨勢を決定づけたのは昭和天皇であったということ。終戦を決定づけたのも、やはり昭和天皇の裁定であった。その力を戦争の早期解決に用いてほしかったと思う。
投稿者:at Sushiat 21:58| 日記