20年目の真実
…それはとても遠い記憶…ある日、家で勉強をしているとなにやら上機嫌の父が帰ってきた。
手にあるものを持って…
父「これ、拾ったんやけどさばいてくれや!」
そうして母に手渡したそれは既に事切れているようだが、まだ生暖かいものだった。
母「どうしたん?これ…」
父「家に帰る途中、バイクに乗っとったら落ちとってん。特に外傷もなかったんで持って帰ってきた。」
母「何で、そんなもん拾ってきたん!大丈夫なんか?」
そう言いながらいきなり捌き始める母。
母「あら。思ったより外傷、少ないから大丈夫そうやね。」
父「お〜!そうか?」
その言葉を聞き、その横でなにやら電話で連絡する父。
数分前まで生暖かかったそれは既に見る影もなくなっていた。
母「あ。蒔〜。これ、いるか?」
手渡したものは捌く前の物体が身に着けていた”それ”だった。
猫川「…あのさ。(ド田舎だけど)街中にこいつがいるって時点でおかしいと思わんのか?それも持って帰って捌くって…。」
母「それはお父さんに言いなさい!」
矛先となった父は母が捌いたそれを持って既に家を出た後だった。
どうも電話をかけていた先は友人各位。母の捌いたそれを魚に飲みに行ったと言う。
後日、その物体が近所の小学校から逃げ出し、そこの小学生が懸命に探したやつ…かもしれないということを知った猫川は…しばらく、父を白い目で見るのだった。
…街中にいるはずのないそれを…小学生が大切にしていたそれを…食べてしまうとは…。
そう思い続けて今日まで来たのだった。
そして今日の朝…厳密には殆どお昼に近い状態の時に休日出勤のため会社に向かった時の事だった。
猫川「早く彼岸花でも咲かないかな〜。」
そう思って自転車を走らせていると、普段あまり見たことのない物体が道端の隅にうずくまっていた。
思わず目が合ったのでじっと互いを見ていたのですが…
遠い昔、見たことがある…ぞ?
それを思い出した瞬間、猫川は自転車を止めました。
猫川「何故、ここに…いる?」
猫川は携帯片手に今見たものの場所まで自転車を戻したのですが、それはそのまま崖手前で羽ばたいていきました。
草が生い茂る中、それの声だけ聴こえてきます。
?「ケーーーーン!」
猫川「何で、街中にいるんだよ!!キジぃぃぃ!!!」
頭の赤と全体の色合いからしてオスでしょうが、どう考えても一般の鳥ではないヤツ。
一瞬、自分の眷属か?(解る人だけ理由、解ってくださいね♪)と思ったりしましたが、不意に思い出したのが今日の内容でした。
そう言えばつれづれにもこんな内容書いたことがあったけな?と今更ながらに思ったわけですが、それよりも最初に思い出したこの話が今から大体20年前くらいの話…というその出来事に凹んだのはここだけのナイショにしてください。(核爆)
あ〜あ。年はとりたくないな。(死)
投稿者:猫川蒔絵at 23 :13| 日記 | コメント(2 ) | トラックバック(0 )
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◆コメント
あの…一昨年だか3年前だかに、うちの裏の駐車場にそれ…落ちてた(!)ことがあります…;
この記事読んだ時、デジャヴかと思いました;;;;
他所様の土地ですし、近所の人が狩猟に行った戦利品を置いているのだったらマズいな〜と思い、触れずに帰ってしまいましたが…未だに謎です。
投稿者: カヘル(仮) : at 2006 /09 /19 19 :56
◆コメント
カヘル(仮)さま>
お久し振りです!姫(笑)
やはり、アレが道端にいるのは都市伝説なんですかね〜?(こらこら)
うちは土手にアレがいましたし、Myファ〜ザ〜が見つけたのも土手でした(ちなみに死因は交通事故の模様…)。
ちなみにオスは狩猟対象に。メスは狩猟禁止らしいので、もしかしたらその可能性、無きにしも非ずですが…
何故に街中に?と思ってしまいますよね。
すずめとかカラスとは違ってキジですもん(笑)
あんなの、朝とか鳴かれたらうるさいですしね〜。
やはり翌日には消えていたのでしょうか?その子…。
投稿者: 猫川蒔絵(仮) : at 2006 /09 /19 21 :53