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2022年03月20日

雲通過中の月齢16.8

3/19晩は今年度最後の黒部定例観察会だった。生憎の氷雨で野外観察会は無く、他のボランティアの方と雑談して帰宅。雨は上がったが雨雲が空を覆っていた。車載した道具を片付けていると雲越しに月が顔を出すようになった。で、観察会では全く展開できなかった道具を庭先に広げて月齢16.8の撮影を試みた。しかし、終始雲が月面をよぎり、全面スッキリ見える瞬間が無い。↓

それを敢えてCMOSカメラで動画撮影し、何度も試行錯誤の末、何とか多重ズレの無い静止画にすることができた。↓
↓月齢16.8の月↓

↑月面下側(南側)が暗いのは、暗い雲の通過が長引いたため。↑
今回の検証は、日課となりつつある太陽観察時の画像処理にも応用できると思う。いわゆる朧月のように輪郭線が判然としない月面もしくは太陽面ではなすすべも無いが、月や太陽の輪郭が分かるなら小さいアンカーを特徴的な個所へ1個打てば良さそう。また、アンカーがうまくいっても複数APを打ったために画面に濃淡ムラが生じることがあり、APを減らすことで改善できるかも?と光明が差した気がする。
以下、いささかマニアックな内容なので読み飛ばしていただいて構いません。m(_ _)m
↓AS!3開始画面1(アンカー位置、サイズは初期値)↓

↓AS!3画面2(既にアンカー失敗しているが)APポイントを半自動設置↓

↓AS!3スタック後、Registax画面↓


見た通り、通常にアンカー指定、AP指定して
スタックすると、幾重にも月の輪郭がズレた
静止画になってしまう。
太陽面の場合などではSurfaceではなく、
Planet(中央ポイント)指定でうまく回避
できることはある。

以下、今回、試行錯誤してズレない静止画
作成に成功した例の各段階の設定↓
↓AS!3初期画面1↓

↑アンカーサイズは極力小さく&目立つ位置へ変更↑
↓同、AS!3画面2↓

↑APサイズを小さめに、目立つ箇所1つだけへ指定する↑
↓AS!3スタック終了&Registax移行画面1↓

↑色合いが無茶苦茶なので色調調整の価値無し=白黒にした↑
↓同Registax画面2↓

↑輪郭縁に不自然に明るい線が出ないように調節する↑
【データ】月齢16.8/2022年3月19日22時31分〜(21fps×23秒28%)/ASI1600MCC(Gain200,Gamma75,Shutter1.9ms.ROI1800x1800,SER)/FC60(fl=500mm)/GPD赤道儀SynScan改放置追尾@自宅前
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<龍吉>!(^^)!太陽観察時、雲通過で失敗・断念すること結構あるので、改善につながれば助かる。(^_-)-☆
<はな>=^_^=月や太陽の輪郭がはっきり分かることが前提。でも多少の雲通過でも何とかなるやも知れないニャー≡^・.・^≡
<ソラ>U.゚ω゚U冷たい雨空の下での試行だったが、課題改善のてがかりとなったような気がするワン▽・。・▽

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投稿者:龍吉at 13:05| 太陽系・月 | コメント(0)

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