<< 前のエントリ |メイン | 次のエントリ >>
2006 年04 月25 日

プレイベント その5

写真を見てお気付きになると思いますが、鶴見さんが弾かれているピアノ、きれいなピアノだとお思いになりませんか?こんなピアノが正院の公民館にあったんだろうか?? これ実は借りてきたピアノなのです。
せっかく、人気の鶴見彩さんにお出で頂くのですから、いいピアノを用意したいと思いました。でもどうやってピアノを用意するか、予算の問題もありますので、なかなかいい方法が見つかりません。かなり長い間悩んでいたのですが、偶然にも貸出用のピアノをお持ちの楽器屋さんと知合うことができ、そして思ったより安いお値段でお借りすることができたのです。ああ、これで鶴見さんに来てもらえる、と急いで会場を探し、日程を決めたことを思い出します。
ピアノはスタインウェイ。グランドピアノでは少し小型のB型というタイプでしたが、公民館には充分すぎるほどの大きさ。しかも黒色ではなくマホガニーの木目が美しい、サロン向きに作られたもの。そして1920年代の製造、いわゆる「ヴィンテージもの」で、音は美しく輝かしい、素晴らしいピアノでした。珠洲にこれまでこんな音のするピアノが来たことはなかったのではないでしょうか。
こういう輝かしい音のピアノには、ショパンやリストなど華やかな曲が似合います。鶴見さんの組まれたプログラムは、この楽器の特徴が十分に考慮されていたようで、ショパン、リスト、そしてこれまた素晴らしいドビュッシーが並んでいました。曲と楽器のコンビネーション、ドビュッシーにちなんでフランス料理とワインの言葉で言うなら、マリアージュとでも言うのでしょうか、そのいい関係を楽しませて頂いたと思います。観客の皆様も十分満足して頂いたことでしょう。
ピアノは高価なもの程いい、という単純なものではないのですね。音の特徴を生かす曲と、それを十分に表現する演奏者があってこそ、ピアノが生きるというものです。曲に合わせて楽器を選ぶ、そういう考え方も必要なのだと、改めて実感しました。

音は、実際にその場で体験していただかないと、言葉や録音ではお伝えすることはできません。今回ご参加頂けなかった皆様、また次の機会をお楽しみに。正院3


投稿者:ラポルトすずスタッフat 22 :48| プレイベント | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

◆この記事へのトラックバックURL:

http://control.onair-blog.jp/util/tb.php?us_no=1553&bl_id=1553&et_id=27094

◆この記事へのコメント:

※必須