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2007 年09 月23 日

蒸し その2

昨日、米を蒸す話をしましたが、米を蒸すことの最も大きな理由は「デンプンのアルファー化」です。生の米のデンプンは酵素によっても消化(糖化)されにくいため、蒸気の熱でデンプンの構造を変化させます。これがアルファー化です。時間的には15分〜20分蒸せばアルファー化できますが実際は1時間ほど蒸します。
釜場でこしきのそばにいると蒸し時間とともに、辺りに漂う蒸米の香りが変化するのがわかります。初めのうちはあまりいい香りではなく、約40分を過ぎると香ばしい蒸米の香りに変化します。米にはわずかですが脂肪分が含まれており、蒸しの初期に水蒸気とともにこの脂肪分が揮散すると言われています。このときの香りがあまりよくないのです。弊社では、米に含まれる酒造りに不要な成分をこの蒸し工程で取り除くため、1時間かけてじっくりと蒸します。

お酒を飲むときはおつまみもどうぞ。

投稿者:天狗舞at 11 :44| 酒蔵日記