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2007 年8 月28 日

倫理研修に関するご注意

 弁護士の不祥事事件の多発を受けて、10年に一度の倫理研修が義務づけられている。私は今年がその倫理研修受講の年らしい。
 表記題名の文書を弁護士会から封書入りで受け取った。弁護士会で予定されている研修会の参加確認に対して「欠席」と答えたために、それに対する注意処分かと思ってドキっとした。何事かと思って開封したら、遅刻早退厳禁の、まさに「ご注意」喚起の文書だった。「倫理研修」の本質は、遅刻早退しないという、中学生の生活指導が基本なのかと改めて実感した(レベルの低い話だ。もっとも、弁護士時間は30分以上遅刻が当たり前という世界にあっては、最低限必要な「倫理・規範」であろう。)。

 「倫理」というものは、中学生のときから嫌いだったが、未だに好きになれない。「今度の研修会の出席は義務ですから出席してください」だと言われると、つい「欠席。他会の研修会に参加する」と本能的に応えてしまう。弁護士の倫理たるもの、こういう天の邪鬼の精神ではないかと思うのだが、これもまた弁護士を20年もやってきたせいで積もり積もった反倫理的な垢なのだろうか。だったら、倫理研修で洗い流さないといけない。

 しかし、ついつい、どんなことを議論するのだろう、どんなふうに講師を困らせてやろう、なんて非倫理的な興味がわいてくる。これこそ、倫理研修で改めないといけない自分の悪い癖だ。Rei190815



投稿者:ゆかわat 21 :40 | 日記 | コメント(0 )

2007 年8 月2 日

河童のクウと夏休み

家族そろって観た。久しぶりに良い映画だなと思った。

クウは目の前で父親を人間に殺され、犬のおっさんは飼い主の少年から虐待され、最後は身勝手な若者にひき逃げされ、犬の飼い主の少年は毎日学校でひどいいじめを受け、菊池さんも両親のことで同級生からいじめを受け、主人公の少年も仲良くしていた友達からいじめを受け、河童の世界も日本の自然環境もすべて人間の好き勝手に支配されて破壊されていくのに、この映画は、そんなどうしようもなくつまらない人間をうらむことなく優しい目で慈しんでいる。どことなく、トトロを思わせるところもありながら、それとはまた違って、もっといろいろ日本の自然の美しさを感じさせてくれ、私たちに、どう前向きに、自分らしく生きていくべきかを感じさせてくれる映画だった。そして、誰に対しても謙虚で、自分が他の生命を食べて生きていることに謙虚で、ひとりぼっちであることに打ちひしがれることなく、命を授かったことを大切に生きる河童のクウの姿こそ、最も美しい人間のあり方だと思った。それを人間ではなく、河童のクウが持っていることに、最大の皮肉と最後の期待を感じた。

映画が終わっても、最後のエンドロールが終わって館内が明るくなるまで誰一人席を立たなかった。それだけ余韻の心地よい映画だった。REI190725



投稿者:ゆかわat 07 :08 | 日記 | コメント(1 )

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