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2005 年09 月23 日

優秀な教師 国が表彰?

ちょっと前になるが、16日の日経に「文部科学省は来年度から優秀な教師を年1回全国から選び表彰する事業を始める。」という記事が載っていた。

違和感を感じる。いつまで国は教育を国家事業として独占しようとするのだろう。今や、この国の形は、ようやく官から民への流れの中にある。国が中央集権的に国の形を作っていくことは、護送船団方式の金融行政の崩壊を見るまでもなく、すでに破綻している。教育も、同じだ。国はゆとり方式の教育指導要領の破綻を認めたばかりだ。これからは、教育は、本来の形、すなわち国ではなく自治体主導、上からではなく現場主導で、子供の才能をいかに引き出すかという方向を目指していくべきなのだ。教育指導要領で現場を管理することばかり考えているから、教員の不祥事や指導力不足の問題が発生しているのだ。

現行法制では、教育行政は、未だに、国、県教育委員会、市教育委員会、現場となっている。しかし、教育行政は、地方自治法の分類で行けば、自治事務であり、基礎自治体である市町村の権限が最も尊重されるべきであるのに、教育関係法規はその逆になっている。そもそも教育関係法規は、法のあり方を無視したものが多い。教科書検定はその最たるものだ。教育行政は法治主義を全く理解しない、時代遅れの産物だ。官僚風に揶揄して言えば、だから何時までも文部科学省は三流官庁であり、財務、警察、経済に行けなかった成績の悪い学生が行く役所にとどまっているんだという声が聞こえてきそうだ。

優秀な教師を表彰するのは良いが、それは自治体の仕事だ。何時になったら、文部科学省は権益意識から抜け出すのだろう。そして、何時になったら、国民もそのことにもっと大きな声をあげるようになるのだろう。

投稿者:ゆかわat 08 :57| 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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