2010 年04 月19 日
市民オンブズマン福井総会
17日は、市民オンブズマン福井総会に出席してきた。去年は所用で出席できなかったので、2年ぶりの出席だ。
あたたかでコートもいらず、さくら通りの桜もほとんど葉桜となってしまった。
出席者は20名弱と少なかったが、外部の講演もなく、純粋に昨年度の報告・総括と今年度の活動方針を検討する「総会」のみでこれだけの出席者を確保するのは、設立10年経った市民団体としてはなかなかの成績だろう。しかも、新しい参加者も、オブザーバー参加もいるのだから、まだまだ福井の民主主義の向上は期待できる。
市民オンブズマン福井は、福井の住民が、日々の行政活動で感じた疑問を持ち寄って、皆で話して、それを法的に形づくっていく、住民のゆるやかな活動だ。発足当初から変わらぬメンバーもいれば、途中から入ってこられた人も、また新しく入ってくる人もいる。行政に対して感じた疑問や「これはおかしいやろ」という怒りを、単にぼやいたり、井戸端談義で終わらせるのではなく、法的に形作っていく。それも、自分の利益のためではなく、公益のために動いていく。これが民主主義であり、住民自治だ。
たとえば、小浜市では、住民の一人が情報公開請求をしていた時代は、情報公開の担当課もなかったのに、オンブズマン組織を作ったことで、市に情報公開を担当する「情報課」が設置された。考えてみれば、小浜市は福井県下でもいち早く公文書公開条例が制定された「情報公開先進自治体」である。それがオンブズマン組織が出来たことで、ようやっと、情報公開の体制ができた。私たちの活動が地方自治の制度の内実を作り上げている。いわば仏像に魂を入れるのが私たちの市民オンブズマン活動だ。
地方分権が世の中ではかまびすしい。国レベルでは地方自治体の首長が中心になって政党もできた。今度の参院選では候補者も擁立されるらしい。しかし、地方分権は、情報公開の体制整備も、住民の目線に立った情報公開の運用もできない自治体には担う資格がない。住民の目線に立つことのできない「自治体」が語る「地方自治」は、国の方だけを見る「ひらめ」「おねだり」地方行政団体でしかなく、住民に目を向ける地方自治体ではない。市民オンブズマン活動は、まさに地方行政団体をして地方自治体に発展させる、真の地方分権活動なのだ。
投稿者:ゆかわat 22 :06| ビジネス | コメント(0 )