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2011 年02 月06 日

大阪市、ごみ収集民間委託へ

4日(金)日経朝刊に「大阪市、不祥事続きで・・・ ごみ収集、民間委託へ」という記事が載っていた。
しかし、違和感がある。「環境局では金品の着服などの不祥事が相次ぎ(略)組織の抜本的見直しが必要と判断した」という理由で、どうしてごみ収集を民間委託するのか。
不祥事の原因はどこにあるのか。職員採用の問題なのか、組織の問題なのか、それとも業務に不祥事の温床があるのか。不祥事の原因が前2者であるならば、「民間委託する部署の職員は環境局内で配置転換」をしただけでは、不祥事は根絶されない。不祥事の原因が業務内容にあるということでしかあり得ないが、それなら、どうして民間業者が行うごみ収集では不祥事が発生しないのか。
理由と結果が全く合致していない。行政の発表を何の批判もなく受け入れるだけなら、マスメディアの必要はないだろう。ネット広報だけで十分だ。

そもそもごみ収集の民間委託は、経済原則に基づく(民間委託した方が、給与体系の違いや業務効率の違いから安くなる)か、し尿処理業務の代替業務(公共下水道の整備によりし尿処理業者の経営基盤に影響が生じるが、さりとて公共下水道への完全移行が終わらない限りし尿処理業務は継続せざるを得ないので、し尿処理業務の減少をごみ処理業務で補う)の保障でしかあり得ない。不祥事対策を理由とする民間委託は現実的にあり得ないのだ。

投稿者:ゆかわat 20 :15| ビジネス | コメント(0 )

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