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2012 年01 月11 日

裁判官

私が途中から受任した売買代金請求の被告事件。争点は対象物の瑕疵の有無と瑕疵担保責任の請求を期間内にしたかどうか。 最終準備書面で、そもそも本訴請求債権は売買代金ではなく請負代金ではないかと主張したら、裁判長は、相手方にどうなのか、と釈明を求めるのではなく、こちらに対して「今頃このようなことを主張することに意味があるのですか。売買と請負とで何か法的効果に違いがあるのですか。」と釈明を求めてきた。売買代金請求か請負代金請求かは訴訟の入口が違うということだし、ロースクールでも研修所でも訴訟物は何かという議論をさんざんしているのだから原告にとって大問題ではないか、というつもりで述べたのだが、思いもよらない釈明をされて面食らった。 そもそもこの裁判官は、瑕疵に関する技術士の鑑定書を提出したのに全く読もうともせず、瑕疵担保責任の1年ないし3年の存続期間のうちに瑕疵の修補請求をしたという主張立証を尽くした方がよいのではないかという始末。機械の調子が悪いから直してくれというのは口頭で請求するのが普通であって、書証がある方がかえって訴訟慣れしていて怖いと思うのが常識だと思うのだが、裁判官にはそういう常識はないようだ。

投稿者:ゆかわat 12 :29| ビジネス | コメント(0 )

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