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2006 年01 月20 日

ライブドア家宅捜索

 この日記は1月17日に書いたものです。

1月17日各紙朝刊に「ライブドア家宅捜索」の記事が大きく載った。
日経朝刊によると、「ライブドアの関連会社が2004年、企業を現金で買収した後に、株式交換で買収するとの偽った情報を開示し、虚偽の決算を公表していた疑い」「証券取引法違反(偽計取引、風説の流布)の疑い」ということだ。

 私は商法にあまり詳しくないのでどうもよく分からないが、ライブドアマーケティングがマネーライフ社を株式交換で買収すると公表したが、その前にライブドアが実質支配する投資組合が現金買収していたから開示内容が虚偽だった偽計取引の疑いだと言うことだが、一体何が違法行為だというのかよく分からない。マネーライフ社の実際の買収は投資事業組合がその株式を現金買収した時点で完了しているから、ライブドアマーケティングによる買収は投資組合がライブドアマーケティングの株価の値上がり益を得るために実行されたのではないかというのが容疑の理由となっているとみられるというのだが、どうしてそれが違法なのだろう。

 今回のこの事件では、ライブドアによって誰かが騙されて損をしたということはない。ライブドアが虚偽の事実を公表してそれで儲けたということなら分かるが、投資組合という別の法人格が買収したマネーライフ社をさらにライブドアマーケティングが買収したのは事実なのだから、そこに虚偽という余地はないのではないか。投資事業組合をライブドアが実質的に支配していたというのが「違法」説の根拠らしいが、「実質的支配」という極めて曖昧な概念で強制捜査に踏み切るというのは、罪刑法定主義に反するおそれがあるのではないか。

 そもそも株式というのは実体のない価値だ。それを皆が資産価値が高い、高くなると思えば、買いが集中して値上がりする。誰もが、ライブドアの次の一手を注目し、マネーライフ社買収という情報ですら買い材料だと判断したから株価が上昇した。そこにどんな法益侵害があるというのだろう。

1月17日夕刊に「ライブドア関連会社 違法性、幹部認識か」との報道がされた。「株式交換による買収を公表する前に関連会社の幹部同士が「危険だが実行しましょう」などと電子メールでやりとりしていたことが関係者の話で分かった」という。「株式交換の公表前後、関連会社の役員が「投資組合を介在させればいいのでは」などと具体的な方法を提示した上で「{虚偽の情報開示は)は気づかれないだろう」という趣旨のメールを送信した」というのだが、投資組合を介在させれば違法ではないだろうと思って投資組合を介在させたということは、違法性の認識がないということではないのか。それに「気づかれないだろう」というメールなのに、勝手に{虚偽の情報開示は)気づかれないだろうという趣旨のメールだというのは、丸い土俵を四角く描いて土俵は四角いというのと同じだ。この論理で行けば、喧嘩言葉で「殺したろか」と言ったら、殺意があるということになる。およそ捜査実務ではあり得ないことなのに、わざとマスコミにこんな情報をリークして世論を誘導する東京地検の捜査の手法にはほとほと腹が立つ。

うがって考えれば、この報道を見れば、世の中の人はライブドアは違法だと分かって株価操作をしていたんだと思うだろう。今までライブドアについていた世論を引き離す捜査当局特有の情報操作だ。

投稿者:ゆかわat 21 :44| ビジネス | コメント(0 )

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