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2014 年12 月20 日

医療過誤裁判の過誤

末期がんの高齢者に対する食道ステント留置術の術後、手術部位付近から出血して死亡した事案。
大阪地裁は医師に義務違反は認められないとして患者側の請求を棄却した(判例時報2236号128頁)。
判決理由は、診療ガイドラインに反してないし、ガイドラインには100歳の患者には手術の適応はないとは書いてないから、というものだ。

しかし、唖然とする。ガイドライン裁判か。それなら裁判所は要らないだろう。
まるで、電子レンジで濡れた猫をかわかしてはいけないと書いてないから、電子レンジで猫を乾かして死なせたらメーカーに責任があるというアメリカの裁判そのものではないか。

ガイドラインに書いてあろうがなかろうが、100歳の末期がん患者に食道にステントを埋め込む術式の適応がないことは常識だろう。
自分の常識に自信が持てずに、ガイドラインにすがるぐらいなら、裁判などすべきではない。

投稿者:ゆかわat 11 :31| ビジネス | コメント(0 )

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