2015 年07 月19 日
第21回全国自治体法務合同研究会三重大会
全国自治体法務合同研究会(津大会)に行ってきました。文京区で男女共同参画推進条例の制定及び執行に関する報告を聞いた。男女協働女・子ども支援Gの業務の中で接した性的少数者の痛み・悩みを受け止めて、それを解決するために性的指向・性的自認に起因する差別的取扱いを含む性的少数者に対する人権侵害行為を禁止する条項を盛り込むだけでなく、その制定にあたり議会で全会一致で成立させるための議会活動をはじめ、条例制定後もそれを実効的に生かすために、相談窓口の設置、市民向け啓発のためのカラーリボンフェスタ、職員研修や中学生への出前講座の実施に至るまで、組織・執行体制まで含めた包括的な実行プログラムを構築された文京区の取組みに深い感銘を受けた。
それと対照的に、人権とかDVとか児童虐待とかそれを防止しなければならないというだけの形だけの取組みをしている行政のいかに多いことか。私が今担当している事件なんかでは、児童虐待を地域ぐるみで防止するという熱い情熱に燃えて家庭相談員として採用された県職員が、要保護児童対策協議会のケース検討会で、目の前にある児童虐待事案の再発防止のために、どうして学校と児童相談所が児童虐待の事実を共有できなかったのか、その原因を追究しようとして、担当学校職員におざなりでない質問を繰り返したたら、町職員から時間通りに会議が終わらなかったという苦情を受け、そのために県は当該職員を擁護するどころか、関係機関との信頼関係を損ねたという理由で1年の任期満了で雇止めしたという事案を担当しているが、このF県の「人権」なんてきれいごとを言うだけのその人権後進県ぶりには吐き気がするほどだ。文京区との温度差に唖然とする。
文京区の条例づくりの報告には、言葉だけの、作ってみましたというだけの、まさしく理念だけの理念条例ではなく、政策の実行に至るまでの生きた理念条例づくりの実践を見て、とても目頭の熱くなる思いをした。
投稿者:ゆかわat 15 :57| ビジネス | コメント(0 )