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2019 年01 月12 日

日経大機小機「様変わりする官の権威」

1月12日付日経新聞朝刊の大機小機「様変わりする官の権威」

「平成の30年間に様変わりしたもののひとつに「検察の権威」がある。かつて特捜部が取り扱った贈収賄などの大型事件は、国家的な正義の発露として受け止められた。大きく変わったのは、旧日本長期信用銀行の破綻に伴う粉飾決算事件あたりからだ。国策捜査といわれた同事件で、故大野木克信元頭取ら経営陣は2008年、最高裁で無罪判決を勝ち取った。」

この記事は日産ゴーン元会長に対する特別背任等事件に向けられている。

検察・メディアによるゴーン悪者世論操作にもかかわらず、

「悪いやつをやっつけた」と検察を礼賛するわけでもない、といったあたりが多くの国民の正直な感覚ではなかろうか。「特捜検事ならあれほどの案件が持ち込まれたら飛びつくでしょう。でも、国民の支持が以前ほど強くないという思いはあるかもしれない」と検察OBは言う。ゴーン元会長の逮捕時に勝ち誇ったように記者会見した同社の社長兼CEOにも批判の矢は向く。株主や従業員に自らの非力を恥じ、謝るべきだった」。こんな指摘は多い。」

さらに、記事は続く。

「権威の低下は広がりも見せる。産業革新投資機構前社長の田中正明氏が報酬を巡る経済産業省の信義則違反を厳しく問い、「日本は法治国家なのか」とまで言い放った一件である。旧三菱銀行時代から企画畑を歩んだ田中氏が、首相官邸との蜜月を楯に霞が関でも権威をふるう経産省に反旗を翻すとは、同省幹部も想像しなかったのではないか。
二つの事例を俯瞰して見えてくるのは、心のどこかで官を上に見る「日本の古層」が崩れつつあるという側面だ。」

鋭い的確な指摘だと思う。
官が、権威的で一方的な思惑で権限・公権力を行使したら、それがそのまま通用するという時代は終わった。いや、終わらせるべきだ。
今こそ、官の中にも多様な民間人を入れ(官民人事交流・官の多様化)、おかしいと思うことは中でも外からでもちゃんと一人ひとりが意見を言い、それを透明化して皆が知れるようにする(権力の可視化・透明化、透明な手続保障)ことが重要だ。

投稿者:ゆかわat 10 :47| ビジネス | コメント(0 )

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