2006 年02 月18 日
長浜園児殺害事件
滋賀県長浜市で幼稚園児の母親が子供と同じ幼稚園に通う園児2名を殺害するという事件が発生した。とても不幸な事件だ。この事件の背景には、長浜市教育委員会の教育行政のあり方があるのではないか。
被疑者の通う幼稚園では、通園途中の犯罪被害防止のために年中組に上がるときから、複数の園児を保護者が交代で送る「グループ登園」を行っていた。被疑者は個人送迎を希望していたのに、行政や園からグループ登園が望ましいとしてそれを「拒否」された。教育長は、被疑者も納得したというが、よほどの理由がなければ個人送迎は認められなかったのではないか。
学童の登下校の安全を確保するために、全国各地どこでもその対策に大わらわだ。長浜市は、その対策として、グループ登園を選択した。行政の政策としては「正解」だろう。行政が「上から」押しつける「善政」。それが保護者同士の横のつながりの育成、ひいては地域コミュニティの構築にもつながるという思いもあったろう。長浜市も全国でトップクラスの対応だと誇っていた。しかし、そこには住民個人への配慮が欠落している。長浜市でも、既に昔からの農耕集落を前提としたコミュニティは実在しないのに、無理矢理その復活を図ったところに限界があったのではないか。中国から移ってきたばかり、長浜市に引っ越してきたばかりの被疑者のストレスが、幼き命を奪ったと思うと、とても悲しい。
投稿者:ゆかわat 21 :31| 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )