2006 年03 月26 日
PSEマーク
4月1日以降、PSEマークのついていない電気製品の販売が禁止される予定だったが、反対の世論が強く、いわゆるビンテージものと呼ばれる電子楽器等についてだけ一定の場合に限りPSEマークのついていなくても販売できることになり、最後にはレンタルとみなすという方便で事実上中古家電については骨抜きになった。ところで、電気用品取締法が改正されて電気用品安全法が制定され、それによりPSEマークのついていない電気製品の販売が禁止されることになった。業者がそれに反して販売をすると刑罰を科せられる。法律の本文の上だけでは、現在でも既にその販売は禁止されている。ところが、法律附則の経過規定やら、施行令や施行規則によってその法律本文の効力が抑えられている。
それだけではない。私のように少しは行政法をかじっている人間が見ても、施行令や施行規則のどこを読めば、経済産業省が説明しているような、いわゆるビンテージものと呼ばれる電子楽器等の販売条件が読みとれるのか、さっぱり分からない。
挙げ句の果てには、PSEマークなしに中古家電を販売しても、後に製品の安全性をチェックしてマークを付けるまではレンタルとみなして、販売したことにはしないというのは、どこをどうひっくり返せば、そういう解釈運用をできるのかさっぱり分からない。
これでは、法律とは、経済産業省のお役人がこうだと決めればそれが法律になるというのと同じではないか(実は、法律の案文も、国の省庁の職員、すなわちお役人が作っているのだから、同じことなのだが)。およそ法治国家の体をなしていない。
こういうことがあると、勝手な推測をする私としては、経済産業省のお役人が当初は規定通り法律を施行すると決めていたのが、有力政治家の圧力があったために、施行直前になって急転直下事実上骨抜きになったのではないか、としか思えない。国民の利益になる方向に法律が事実上改正されたのだから、結果往来で言えば良いことではあるのだが、しかし同じようなことが逆方向で起こりうる可能性もある。
投稿者:ゆかわat 23 :01| ビジネス | コメント(0 ) | トラックバック(0 )