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2007 年06 月06 日

個人情報保護法の一人歩き

最近、京都も地価がようやく上昇基調に変わってきた。と言っても、まだバブル期の水準には追いつかないが。地価の反転を受けて、調停でも、地代家賃の増額調停が増えてきた。私が担当している事件でも、半数近くがそうではないだろうか。
地代家賃の増額の事情として、公租公課の推移も一つの事情となる。地主・家主の側からは固定資産税・都市計画税の額は分かるが、借家人・借地人の側からは分からない。そこで、調停係属事件であれば、裁判所に対して、公租公課の調査嘱託の申立がなされる。先だっても、京都市○京区役所に対して調査嘱託を行ったところ、あにはからんや、個人情報保護法を盾に回答を拒絶された。聞いたら、京都市理財局が回答しないという方針だという。簡易裁判所調停係だから軽く見られたか、と思ったら、地裁の嘱託に対しても、拒否されることがあるという。訴訟における真実発見、権利義務確定、紛争解決の要請に応えること、民事訴訟法に基づく調査嘱託に応えて個人情報を提供することは、個人情報の第三者提供が認められる場合の「法令に基づく場合」の最たるものではないか。
地方分権は、自治体に法令の自主的解釈権を保障している。さすが分権先進自治体の京都市と思う。しかし、法令の自主的解釈と言っても、それは中央省庁に対するそれであって、法令の最終的解釈権者である裁判所に対するものとは違うことをはき違えてはいないか。

投稿者:ゆかわat 22 :55| ビジネス | コメント(0 )

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