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2007 年11 月18 日

弁護士の仕事をしながら徒然思うこと(1)

 とても気丈で、いつも笑顔の人から、涙しながら今抱えている悩みをうち明けられるとき、こんなに気丈な人がこんなに悩んでいるなんて、と思う。でも、本当は、違う。悲しみや悩みに打ち負けないように、悲しみや悩みから自分を守るために、気丈で笑顔の自分を作っている。気丈で笑顔で何の悩みもなくって幸福な人などどこにもいない。逆に、教条主義に凝り固まっているように見える人も、同じだ。そうでもしないと、感情に流されて自分がぼろぼろになるのを、教条主義のよろいで守っている。

 不幸の連続と思うときがある。でも、人生は、悲しみの総量と喜びの総量がつりあってゼロサムでできている。だから、もし不幸が続いたら、近いうちに喜びが続く。逆に、喜びの絶頂にあるときはやがてやってくるだろう不幸に備えなければいけない。だから、本当は、平凡で、何もそれほど楽しいこともない人生が、苦しみや悲しみがなくて幸福なのだと思う。

 人を悲しませた分、人は優しくなれる。弱い人ほど、苦労に苦労を重ねた人ほど強くなれる。本当にすばらしい人は、その分悲しみや苦しみを経験したからだ。

 夢は追いかけているうちが夢だ。夢を手に入れて、夢が現実になったとたん、夢はとたんに色あせる。そして、人はこんなはずじゃなかった、と後悔する。だから、夢はいつまでも夢でなければならない。

 すべての物事が、こうやって表・裏あって、しかも表裏一体でできている。

 REI191029


投稿者:ゆかわat 00 :30| 日記 | コメント(1 )

◆この記事へのコメント:

◆コメント

 湯川弁護士の人柄を感じるエッセイです。徒然なるままに・・。
 

投稿者: Masataka Kimura : at 2008 /02 /06 23 :21

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