2008 年12 月27 日
雇用対策〜現代版ピラミッド事業
26日の日経に「自治体、苦肉の雇用対策」という見出しで、急激な雇用情勢の悪化を背景に自治体が独自の雇用対策を打ち出しており、自治体が臨時職員を雇用するケースが多いとあった。しかし、臨時職員を100人、200人と雇用すると言っても、何の事務に従事してもらうのか。そもそも雇用悪化で苦しんでいるのは100人単位ではないから、その枠に入れた人はいいが、それ以外の圧倒的多数の人に対しては何の効果もない。それよりも、現代版ピラミッド事業を考えるべきではないか。ピラミッドは、王が奴隷を強制労働させて完成させたものではない。多くの人民がそれぞれの能力を発揮して労働に従事し、その対価を得て完成させたものだ。現代でもそういうことができるのではないか。雇用対策といって失業保険金を給付するのであれば、金銭を贈与するだけだから、何も生み出さない。雇用対策で企業に給料の補助をしても、補助を目当てにして雇用するというのも本末転倒で、それで雇用が促進されるとも思えない。
たとえば、雇用対策の予算や臨時職員の給与を使って、杉花粉症対策をするのはどうか。つまり、林業従事者や林野職員を先頭に、多くの人を雇って、林野事業を行い、杉や山の手入れをする。そして、それが完了した地域に「名称」を付与する。林業と市民との交流にもなるだろうし、自然環境保全にも役立つだろうし、メタボ対策にもなるだろうし、杉花粉症対策にもなるだろう。そうすれば、春の杉花粉症の治療費削減、健康保険財政の健全化にも資する。もっとも、現在の雇用事情を反映して、賃金は安いところで我慢してもらい、薄く、広く雇用する。定額給付金を支給するよりも、よほど効果がある。
あるいは、公立学校の臨時職員として雇用し、教師の補助・補完をしてもらい、これまでの職業経験・人生経験皆を生徒に伝え、指導してもらう。まさしく地域で作り上げる学校だ。今はやりのモンスター・ペアレントもなくなるだろう。
それとも、手作りで現代の「ピラミッド」を建築することもあって良いのではないか。
投稿者:ゆかわat 10 :50| 日記 | コメント(0 )