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2010 年01 月15 日

陸山会土地購入問題強制捜査(続き)

 東京地検特捜部は13日に小沢民主党幹事長の関係先の一斉捜査に踏み切った。
 日経新聞14日紙面によると、陸山会の土地購入問題に関し4つの疑問と書かれている。
 1番目の疑問は代金4億円の原資は何か。これに対する小沢幹事長の回答は個人的に貸し付けたというものだ。それのどこが最大の疑問なのだろう?検察はこの4億円はゼネコンからの献金だったと疑っているという。疑うのは勝手だが、それで強制捜査ができるのか。げすの勘ぐりではなく、証拠に裏付けられた嫌疑なのか。
 2番目の疑問は不自然な金の動きだという。資金を動かすのは不自然で、それは真実隠蔽のためだというのが検察の見込みのようだ。これは逃げる人を捕まえるときの警察の言い分そのものだ。「逃げるのは悪いことをしている証拠だ」というのは、無罪推定を全く無視する前近代的警察論理だ。
 3番目の疑問は土地購入代金の支払いを3ヶ月後にしたことだという。しかし、お金があったら、売買代金の決裁は今しないといけないというのは、不動産売買をしたことのない、世間知らずの言い分だ。
 4番目の疑問は、陸山会が土地を購入した日の午後、口座に残った資金4億円で小沢幹事長名義の定期預金を組み、これを担保に小沢幹事長が4億円の融資を受け、そのまま陸山会に貸し付けたのが不自然だという。しかし、何が不自然なのだろう?以前、私の担当した事件で、検察官から「会社に1000万円の現金があったのであれば、どうして1000万円を銀行から借り入れたのか。銀行から借り入れたのは会社には1000万円がなかったからだろう。これこそが犯罪の動機を認めるものだ」と、いかにも鬼の首をとったかのようにいわれたことがある。馬鹿じゃないか。会社を経営したことがない素人の言い分だ。手元資金は使ってしまえば現金ゼロの会社になるが、借入をすれば資産は倍になるのであって、金利負担以上のメリットがある。そんな初歩的なことも知らずに、人を犯人視するのが検察のやり方だ。また、そんな当たり前のことに気づかず、いかにも検察から流されるリークを信じて、検察と同じ視点で新聞記事を書いて、よくそれで経済通を通す新聞と言えたものだ。マスコミも、検察リークを唯々諾々と、かつての大本営発表記事のように載せるのはいい加減にやめたらどうか。

投稿者:ゆかわat 18 :11| ビジネス | コメント(0 )

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