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2011年10月19日

クレイになれなかった男

 敗れざる者たちの最初の話である。
 カシアス内藤という選手がいたことも、当時のボクシング事情も知らない。
 ボクシングは、時々スターが登場するが、あまり長続きしないうちに負け、潮が引くようにブームが去っていく。
 今のTBSのように必死で盛り上げようとしている人たちが当時もいたのかも知れない。ちなみに亀田は好きになれない。
 この文章の初出が昭和48年だから、占領軍から朝鮮戦争に移行していく頃に生まれたハーフの少年がカシアス内藤だということだな。
 あしたのジョーの場面を引き合いに出しながら、才能がありながら輝けなかったボクサーを、ここぞというときに決めきれなかったチャンスをつかめなかったボクサーを描いている。その姿が、何となく自分に重なって見えたりする。いやいや、自分はその才能すらないのだとふと思う。
 ネットで調べてみたら、カシアス内藤はボクシングジムをやっていて、息子が、ボクシングで優秀な成績を収めているらしい。プロとしての活躍はないのか、これからなのか、そこは分からない。とりあえず、彼はそんな形でがんばって生きているのだ。それでいいのだと思う。

投稿者:at Sushiat 22:45| 日記 | コメント(0)

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