2007 年7 月12 日

ゴミ捨て場で病気探し

先週も土曜は河北潟へ。
金曜日に職場の飲み会で飲み過ぎ(といいつつ2次会からは単独行動)、13時になんとか起きたものの、昼飯を食ったあとチョット横になったら、いつの間にか16時あわてて冷房故障中の車を飛ばして河北潟に向かったものの、アグリ塾の生徒さんは帰ったあと…。
さすがに勝手に病気を採取してゆく訳にもいかず、サンプルはゴミ捨て場をあさることにして、とりあえず畑を一周。

カボチャの疫病の方は、雨が続いていたにもかかわらず、思いの外、広がっていない。
もちろん新たに全滅した畑もあるが、毎日のように雨が降っていたし、気温も高い日があったので、根こそぎ持って行かれるかと思ったが、先週の農薬散布が奏効したか、広がるスピードは落ちたようだ。
カボチャ疫病(圃場)カボチャ疫病(圃場のつる)カボチャ疫病(遊走子のうイッパイ)
左から疫病の被害を受けた圃場、病気のツル、疫病菌の遊走子のう

一方でうどんこ病はかなり広がっている。こちらはいきなり枯れる病気ではないので、だましだまし収穫までもっていく戦法か。

で、それからゴミ捨て場へ。
ゴミ捨て場(遠)これがゴミ捨て場。
となりの区画のすみに穴を掘ってゴミ捨て場にしている。
病気のついた植物体は、新たな感染源になるので焼却するのがベストだが、水分が多いので、次善の策として穴に埋めるのが推奨されている。

ゴミ捨て場(近)においはそれほどひどくはなかった。また、クモやハチ(寄生蜂?)など天敵が集まってきているせいか、ハエなども少ない。

で、ここで疫病の出たカボチャのツルとうどんこ病のついた葉を採取。

うどんこ病菌。胞子(分生子)は数珠状につながった形で作られる。
うどんこ病菌うどんこ病(分生子)

今週こそはちゃんと起きるぞ…自信ないけど。

投稿者:親方
at 01 :54 | 趣味 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

2007 年7 月3 日

今週の病気

先週の土曜も、病気を求めて河北潟のアグリ塾体験農園へ。
前日、飲みに出てしまい、起きたのは13時過ぎ…。メシを食ったり、シャワーを浴びたり、頭を丸めたりで、今回は16時頃の訪問となった。

で、行ってビックリ。
カボチャのツルが根元から切り取られ畑の隅に積んである。
塾生の人によると、「疫病」が発生したとのこと。見れば、ほぼ全滅した畑もあったりして被害甚大である。

疫病は、一般には「はやりやまい」や伝染病一般を指す言葉だが、植物の病気の世界では疫病菌(Phytophthora属)による特定の病気を指す。
まあ、これがやっかいな病気で、気温と湿度が適当だと一気に畑全体に広がる。また、カボチャの実につくと、収穫時に症状が出てなくても、市場や小売店で腐り(買ってきて数日のカボチャが、台所の隅で真っ白になって異臭を放っていたりするを体験したことはない?)市場価格が暴落するので販売農家には特に恐れられている。

うーむ、強敵の疫病とはいえ、私が関与している畑で、これだけ持っていかれてしまうとは…。病気愛好家ではあるが、(自称)防除の専門家でもある私としては、内心、ジクジたるものがある。

しかし、体験農園については「失敗」を体験するというのが一つのコンセプトになっているとも聞く。
ここでなるべく失敗しておいて、農業の難しさを知ってもらうとともに、就農後の失敗を減らそうということらしい。確かに、あらかじめ一通り失敗しておけば、どこに落とし穴があるか前もって知ることができるからなあ。

と言う訳で、今後も病気に不自由することはなさそうなのだが…なんだかなぁ。


現場到着時には、もう病気のカボチャは片づけられていた。もうちょっと早く起きればよかった…。
カボチャ疫病(つる)カボチャ疫病(遊走子のう_小)カボチャ疫病(遊走子のう)
変色して白い粉が吹いているようなのが、病気の部分。真ん中と右は遊走子のう。ここから遊泳性の胞子「遊走子」が出てくる。
ちなみに遊走子のう先端のポッチリを「乳頭突起」といいます。おっぱい!おっぱい!(by 2ちゃんねる)

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投稿者:親方
at 02 :13 | 趣味 | コメント(2 ) | トラックバック(0 )

2006 年11 月24 日

ピーマン炭そ病

あなたの知らない病気のせか〜い。今回はピーマン炭そ病です。
実はこのピーマン、趣味と実益を兼ねて顕微鏡を購入したものの春から事務職に飛ばされて腐っている私を見かねて、病気仲間の後輩が差し入れてくれました。うーむ、この寒い時期によく見つけてきてくれた…。

でこれが、そのピーマン…。
炭そ病果実
いい具合に腐ってます。病斑に黒い点が同心円状に出るという炭そ病の特徴がよく出てます。

で、こっちがその点々の拡大。表皮が破れて黒い塊が露出してます。
表面拡大

これを縦に薄く切って顕微鏡で見たのがこれ。
断面拡大
上側が果実表面、下側が内側。
さらに拡大すると…。
分生子層
これは分生子層といって、無性生殖的に胞子を作る器官。ここで胞子(分生子)が大量に作られ、次へと感染してゆく。ひえ〜。

作られた胞子がこれ。
分生子
果実表面の黒い点に水がつくと、分生子層からこういうのが放出されて、流れ出し、ほかの実や葉や茎につくと、病気が広がるという寸法。
防除法としてはとにかく湿度を下げ、濡らさないこと。さらに薬剤防除。登録は「うどんこ病」だけど、ストロビーフロアブルあたり効きそうかなあ。収穫前日まで使えるし。でも、意外とピーマンは使える薬が少ないなあ…。
もしかしてピーマンの炭そ病ってレアもの?

投稿者:親方
at 04 :57 | 趣味 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

2006 年5 月16 日

灰色カビ病

実は病気が好きだ。

トマト灰色カビ病
これはミニトマトの灰色カビ病。
こっちでは今頃から梅雨前半までが旬。
普通は葉や枯れた花なんかにつくんだけど、こいつは茎についている。
レアものですな。


で、これが顕微鏡で見たところ。
灰色カビ病分生子柄
まあ、カビです。
病気(糸状菌)の胞子は結構面白い形のものが多いのだけど、これはいまいち。まあ、これから梅雨に向かって色々お見せできるかと…


投稿者:親方
at 00 :04 | 趣味 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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