<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2006年11月26日

県内カノープス行(氷見市論田・熊無編)

★「カノープス」とは★
りゅうこつ座α星で明るさは-0.6等(全天ではシリウスに次いで明るい恒星)
位置:RA=06h23m57s/DEC=-52゜41’44
中国では南極老人星とよばれ、この星を見れば長生きできる=長寿の星とされてきた。
県内でカノープスを見るには、この時期を逃すわけにはいかない。
本県は北緯36度30分〜37度内の範囲であるため、
(90゜−52゜−37゜=1゜の計算により)
地平線より約1度高度があるはずなのだが..実際には、本県が(北以外の全ての方角は)3000m級〜1000m級の山で囲われているため、平地からこの星を拝める場所は皆無に近い。
(県境の山々に上れば見えるだろうと思われる。)
さらに困ることは、りゅうこつ座が見られるのは冬の時期であること。
北陸地方では降雪期にあたり、晴天が殆ど望めない。
かつ、積雪のため山間部へは上れない。
で、県内でカノープスを拝むためにはこの時期(秋)低空まで澄み切った明け方に見るしか手がない。

#前置きが長くなってしまった。
実は、今から約20年前、師匠に誘われ氷見市一刎地区の人里のある場所で一度カノープスを見たのだが、具体的にその場所が思い出せない。
また、その時カメラに撮らなかったので、証人(同行者)は居るが、証拠(写真)が無い。
そういうわけで、再度県内でカノープスを観たくなった。
今度はしっかり証拠写真も残したい。

【10月後半】
月もなく条件の良い日もあったが、平日晩は業務があるため移動できず、また、スワン彗星迎撃に忙殺されカノープスどころでなかった。

↓「ステラナビ」によるシミュレーション
Canopsv
画像はステラナビゲータV6で作成(11月25日午前2時)

【11月24日〜25日】待ちに待った週末。夜半にかけては曇天状態。
諦めかけたが、夜が更けるにつれ雲が無くなり快晴になった。
深夜12時過ぎ、(以前、下見をしておいた)氷見市熊無地区に向け出発。
1時30分頃現地到着。
早速カノープス?があるとおぼしき箇所を双眼鏡で探す..あっ!
(↓ED180mmF2.8望遠レンズで撮影)
Canops912c4e1124sv
右端の明るい星は、GSC8125.2314、 2.90等、RA:06h49m56.17s DEC:-50゚36'52.7
稜線にかかる星は、GSC8130.2235、 5.19等、RA:07h00m51.50s DEC:-51゚24'09.4
いずれも「ステラナビV6」データより抜粋(J2000)

(↓ED18-70ズーム望遠側で撮影)
Canops667c2n1124sv
どうやら、見えるのはカノープスではなく近くの恒星らしい..もうちょっと右下(西南)にあるはず
Canops073c4n1124sv
真南は少し右側(西側)と気づいたが、近くの山の稜線が邪魔する
Cnps478c4n1124sv
カメラと三脚、双眼鏡を持ち、東方向へ歩いて手前の木立が邪魔するぎりぎりまで移動
Oinu184c4n1124sv
しかし..とき既に遅く、カノープス目撃には至らず..orz
★あと1°だったのに...★
しかし画像をよく見ると、一番低空が見える部分は若干(真南よりは)東よりと判明。
(この場所は惜しいところで近くの山の稜線に邪魔されカノープスは見えないと判明)
こうして、残念ながら既にカノープス可視時刻は過ぎてしまった。
国道沿いで厳冬期にも来られそう?と期待していたが、この場所は断念せざるを得ない。
(この後、撤収時に国道のトンネルを挟んで東側に見られそうなポイントを見つけた)
晩秋11月も後わずか..師走(12月)目前。
このように低空まで晴れ上がる日はもう無いかも知れない。
=これがラストチャンスなのかも..(残念)
#実は、まだ続きます..明日のブログ記事へ..

投稿者:Ken28at 17:33| 星空・星座 | コメント(0)

◆この記事へのコメント:

※必須