2010 年12 月03 日
電気ブラン
表記の名前のお酒をお飲みになった事があるだろうか。今回全国から企業内研修所時代を共に過ごした同級生が集まった時に、東京からの友人が持参したものだった。
その名前の「飲み物」に対する私の記憶は、20代に入ったばかりの頃、池袋の「ションベン横町」と呼ばれていた路地で、大分酩酊した後に「最後の一杯」と言う事で、普通のお酒よりも刺激の強いものを求めて飲んだ随分と安く、怪しげな物だった。
「電気ブランデー」と言うのが名前の起源だと酔った頭で聞いたことがある。
でも、本当は「残り酒を集めて混合したもの」というようで、洋酒ばかりを集めたのが、
そう呼ばれていたのだと随分と後になって聞かされた。
ともあれ、相当酔っていたのに、それがまた新鮮なお酒と感じられたものだった。
「電気」がまだ珍しかった頃に「新しいもの」と言う意味と、「ピリピリと来る(感電する)」と言う意味から、ウィスキーと言うといろいろなブランド物が独特の香りを持って飲まれていたので、名前が上品で余り人が飲んだ事のないものと言う意味で「ブランデー」と言う名前をつけた、と言うのがどうも通説らしいとも聞いた。
ともかく、それから約40年たっての再会だったが、瓶のラベルには、銀座の名門デパートの名前が付けられており、味も上品なもので、少し甘口の飲み物である。
残ったものを頂いてきたが、とても40年前の飲み物ではない。
ビリビリとは来ないし、アルコール度数だってさほど高いものではないようである。
でも、大切に、名前を偲びながら飲みたいものである。
かつての電気ブランは、現在ではとても市場に出回るものではなく、衛生面からも許されるものではなかろう。
時折、TVのコントなどで浮浪者がそんな飲み方をしているものがあるが、そこまでして飲みたいとは思わない自分がなぜか面映い。
投稿者:つねちゃん
at 06 :45| グルメ
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