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2011 年07 月05 日

犯人捜し、よりっと大事な事があるはずなのに

 メインカテゴリーを設定したけれど、よく考えてみると、どうも政治の世界に限った事ではないようである。
 在職中、品質管理という分野が長かったせいもあるが、何かトラブルがあると「品質管理担当は何をしていたのだ」と言う嵐の中に(大袈裟かもしれないが)しょっちゅう巻き込まれていた。
 いわゆる「犯人は品質管理担当だ」と言う事で、製造担当が直接不具合を作りこんだにも拘らず、兎も角あらゆる所からの罵声を浴びた。
 最初のうちは「担当者」だったこともあり、当然の如く言い訳をして反抗したのだったが、長じて副責任者から責任者になるに従って、考え方を変えたせいで、今もこの世に生を受けているのだろうと思う。
 落ち着いて考えれば判るし、当時の情報処理の問題にもあったが「トラブルが生じた時にまず何を為すべきか」を罵声の中で考える事にした。
 まずはトラブルの修復である。技術的なことやお客様対応などの事務的なことなど、兎も角(当時良く使った言葉だが)「逃げ道」を探して慎重にその道を歩いて、罵声のトンネルを抜け切ることである。
 その場合、場合によっては「上司などは糞食らえ」というような気持ちで無ければならない。
 抜けきった後で、犯人探しではなく、「真の原因探索」を行うべきであろう。
 そして、論理的で尚且つ実現可能な対策を講じて、再発防止に努めるのである。
 犯人探しなどは、最後の最後、場合によっては必要ないのかもしれない。
 今回の原発事故についても、東電だ、政府だ(原発の推進をしたのは現野党の自民党ではなかったか)というよりも、現場の人がより動きやすくして「修復と逃げ道」の探索に最注力すべきであろう。
 少なくとも、政治屋さんよりも技術的に数段優れた判断が出来るのが、現場の人なのである。
 何が大事で、何は後でも良い、と言う判断こそが今求められているのではないか。

 この追記は「言わんでも良い事を」という指摘になるだろうが、在職中に「誰が悪いのだ」と声高に言う同僚の課長がいた。
 部下からは一言の提案や発言は無い。
 果たして、結末はどうだったかは読者の判断に任せる。

 また、上記でも述べたが「制御担当」から「技術サポート」そして「品質管理」という分野を罵声を浴びせられながらも、主任、課長、そして部長まで昇進したのは、決して私のやり方が間違っていなかったのだろうと、今でもそれについては自負している。

投稿者:つねちゃん
at 08 :32| 政治への注文 | コメント(0 )

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