<< 前のエントリ | メイン | 次のエントリ >>
2012 年01 月24 日

下駄を履く

 家で履く履物には、今の季節、長靴は雪道にとっての作業には欠かせなく、少し天気が良ければカジュアルな靴と言うことになる。
 ところが、玄関に少しだけ出る場合には、靴なども面倒くさく、今までは「ツッカケ」と呼ばれる履物を履いていた。
 父がまだ存命中は、当然自分の物を履いていたのだが、他界して自分の物がへたれる(この言葉は標準語なのだろうか)と、まだ丈夫そうだった父の物を使い、それがへたれると、下駄箱の中を探り出して、長い間使っていなかったものを片端から引き出して使っていた。
 そんな中で、最近(と言っても年末近くからだが)使い出した「下駄」がある。
 父の使っていたものだが、材質は桐で、足先にはカバーが付いている上等の品である。
 下駄を自分の物として履いていたのは、多分中学生になった頃までだろうが、その当時は「厚葉」と言われていたもので、歯の長さは多分2−3cmくらいではなかったろうか。
 多少乱暴(中学生としてはそれが通常だったのだが)に履いても、めったに壊れる物ではなかった。
 当時の中学校は、当然木造で、運動する時くらいだけ「運動靴」に履き替えたもので、常時はそのままだった。
 だから、当然「ガラガラ」と賑やかな音を立てていたものである。
 話を戻して、玄関に新聞を取りに出る数歩、戸を開けて空気を入れ替える時の数歩だけしか使わない高級下駄だが、歯は薄く、その分コンクリートの床との間で、高い音が賑やかである。
 でも、そんな下駄がなんだか懐かしく感じられて、楽しい。
 この歳になって「春よ来い」の歌ではないが、ミィーチャンの気持ちに少しだけなれるのも楽しい。
 まだまだ、両親の遺品の整理が付いていないが、下駄の類はまだありそうで、春になったら本当に「外履き」としても活用してみようか。
 父の遺品に改めて感謝である。

投稿者:つねちゃん
at 06 :49| 日記 | コメント(0 )

◆この記事へのコメント:

※必須