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2012 年04 月19 日

PCで出来たら、

 コンピュータの黎明期近くから「システム設計・建設」に従事してきたから、それなりに自負心はあるが、リタイアしてからは、このブログを含めて「自慢話」はあまりしないようにしてきたつもりである。
 勿論、読者の中には「ああも言ったし、こうも言ったろう」と指摘される方もいらっしゃるだろうが、少なくとも気持ちの上ではそうだったと思っている。
 ところが、最近の「システムトラブル」は、一頃「パソコン坊や」といわれる連中が作ったプログラムによる物が多いように思われる。
 Jアラートで不具合が見つかった、との報道で思い出したことである。
 ここからが少し自慢話になるが、在職中に「あそこのサポートをやってくれ」と言われ、出かけた。
 発案者は、年齢こそ私より若いが、職位は少しだけ上だったので、それなりに腰を低くして対応した。
 基本的に「PCで出来たのだから、管内に広げても出来るはずだ」と言う論理だった。
 幾つかの点を指摘して、その対処方法について議論したのだが、「そんなことは必要ない。PCで出来たのだから、規模の拡大に伴って、マシンを大きくして対処すれば出来るはずだ」との一点張りである。
 およそ1ヶ月ほど対応して、時には私が上位者を怒鳴りつける場面もあったが、入社以来「蝶よ、花よ」と育てられてきたせいかもしれないが、全く受け入れてもらえず、私は私として他のプロジェクトもあり、上司に報告してサポートを打ち切った。
 結果としては、想定し指摘したとおり、残念ながら、非常時や拡大に関する配慮が殆ど出来ていなくて、お払い箱になってしまった。
 模型の船をそのまま大きくしても、大洋で航海できるわけが無いのである。
 基本ができていなくて「PCで出来たのだから」と言うことでシステム作りをすると、大きくなった分だけ被害の範囲が大きくなる、と言う教育を徹底しなければ、今まで「後進国」と思っていた他国に簡単に追い抜かれてしまうだろう。
 尤も、もう追い抜かれてしまっているのかもしれないが、そんな中で「京」だけは素晴らしいと思っている。

投稿者:つねちゃん
at 06 :58| 子育て | コメント(0 )

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