2012 年06 月21 日
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今は昔の話である。65歳にして、まだかもうかは別として、昔を懐かしがる回顧話をするのは、気が引けるが、最近のパソコン事情から推し量ると、どうしても「最初の体験」に舞い戻ってしまう。
表題を今の若い人は「ナントも馬鹿な」と一笑に付されるだろうが、私の最初の商用システムで使った、コンピュータの内蔵メモリ容量である。
今、私がこのブログを書いている少し前のXPのパソコンの内蔵メモリは512MBである。
数字としては2倍だが、単位が1000倍違うので、とてつもなく「雲泥の差」である。
当時私は業務プログラムは担当せず、制御系と言う「縁の下」の担当だった。
「先輩システムどおりにやれば、特別な工夫は要らない」と評価されたのか、制御担当は、コンピュータ未経験者2名を含めて3人だった。
愚痴を言う気は全く無く、今思い返せば、むしろ感謝したいくらいである。
そんな中で、表題のとおりメモリ量が性能問題を引き起こし、挙句に、端末設置場所を管理するテーブル容量が取れないほど逼迫した。
勿論、メーカーの技術者や本社にも相談したが、答えは判を押したように「メモリを増やすしかありませんよ」というものだった。
上司に相談しても「お金が掛かるから、そうでない方法で何とかしろ」と全く素人考えでしかない。
結局、OSで準備しているエリアを食いつぶすことにした。メーカーからも「責任はもてませんよ」と言われながら。
そうなると「火事場の馬鹿力」ではないが、猛勉強して、細心の注意(まさに背水の陣で、トラブッても誰も助けてくれない)を払いながら乗り切り、サービスに間に合わせた。
後任には、ここだけは触らないでくれ、触るのであれば、必ず私に相談してくれ、と引き継いだ。
転勤して半年くらい相談があったが、その後その件はお金で解決できたので沙汰止みになった。
ぎりぎりの制限の中で背水の陣を一人で受け持ったことにより、通信、記憶装置などを含めた信頼性設計、性能設計など等兎も角色々勉強させられた数値である。
現在は、メモリが安価になったので「要らない機能(小さな親切、大きなお世話的な)」にふんだんに使われているが、もう一度「ギリギリ」な経験をしてみるべきではないだろうか。
投稿者:つねちゃん
at 09 :09| 日記
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