2013 年02 月13 日
腹に一物
「腹に一物、手に荷物」という言葉をご存じだろうか。管理職になって、今までの技術一点張りではなく、営業と言う仕事もやることになった折の話である。
お客様には「誠心誠意、嘘隠し事なく」と言う「誠実」な態度で接してきた。
お客様側も、一緒に努力していいもの(システム)作りをしよう」という意気込みだと、真っ正直に思い込んで、良いことは勿論だが、デメリットを含めて拙いことも十分に説明して、交渉していた。
ところが、お客様側は「最大の利益を最小の投資で」ということで臨まれている、とは正直気が付かなかった。
挙句、殆ど受注に至らなかった苦い思い出がある。
ある時、営業の上司と一緒に行き、表記の「心得」を教わった。
勿論「一物」とは男性のシンボルの事ではなく、「隠し玉」のことである。
また、それを持っていることを相手に悟られないようにする、ということも大切なことである、と。
「嘘」をつくわけではなく、順にそれを小出しにしていく、と言う論法である。
最近の外交を見ていると「誠心誠意」が先に立って、「一物」が全くないように思えてしまう。
その結果が、現在の与野党(以前は攻守所を変えていた訳だが)の外交ではないだろうか。
勿論「常に『何でも反対党』を是とする」訳では決してないが、もう少し婉曲な言い方で「一物」を目立たせず、最後には「抜いてはならぬ『殿下の宝刀』を抜く」くらいの覚悟で臨んでほしいと思うのだが。
投稿者:つねちゃん
at 06 :46| お役所
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