2013 年04 月05 日
歌舞伎熱に浮かれない
新歌舞伎座ができて、老いも若きも、猫も杓子もフィーバー状態の如くの様に報じられている。果たして、現在「歌舞伎」そのものにそれだけ国民の関心があるのだろうか。
さりとて、どこかの市長さんのように「解らないから『好きではにレベル』ではなく『嫌い』そんなものに市の財源を振り向けるのは嫌だ」などと言うつもりは全くない。
古典芸能、だと言われれば、それなりに大切に保存することは必要だと思う。
研修所時代に二度だけ歌舞伎座で歌舞伎を見た記憶がある。
一般教養のとして最初は、正直「全く分からず、つまらない」時間だった。
大体、題名自体が分からず、途中から「お富さん」だな、というくらいが分かっただけ。
「与話情浮名横櫛」と書かれてあったが、「余は情け浮名の横ぐし」と果たしてほとんどの人が読めるのだろうか。
「源氏店」と書いて「げんやだな」と読むのは、やはり春日八郎の「お富さん」のほうが分かりやすい。
次は、友人のお父さんが上京されて、誘われたのがきっかけだった。
さすがに、それまで約1年ほどあったので、図書館で「読み齧った」程度の知識はあり、題名は「青砥稿花紅彩画」(あおとぞうし はなの にしきえ)だった。
大体、諸姉・諸兄に置かれては、読めますか?そして、その粗筋などが想像つきますか?
平たく言えば(尤も後にこうタイトルが変わったとか)「白波五人男」である。または、「弁天小僧菊之助」である。
ことほど左様に、一般知識としては「知っていても困らない」程度であるのだが、「何とかの助」などの「お練りにフィーバーする気にはまったくならない。
そのうちに、大向こうから掛ける「掛け声や」さんも少なくなるのではないか。
歌舞伎以外で人気を取り、歌舞伎に人を寄せる、という手も勿論ありだろうが、もう少しわかりやすくすべきだと思う。
もっとも、今回は題名や筋書などは手元に表示されるというから、それなりに改善されているのだろう。
でも、肝心の舞台を見なくなるのでは、と余計な心配である。
投稿者:つねちゃん
at 06 :40| 日記
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