2013 年05 月20 日
外交官
確か、高校生になってアマチュア無線(以下ハムと言う)を始めた時だったろうと思うが、なりたい職業の一つに「外交官」があった。ハムで外国と交信する場合の「標準語」は英語で、少しだけ自信もあった。
きっかけは、当時は中国とは交信できなかったが、ソ連と交信する局の流暢な英語以外の言葉に憧れたからだったろう。
最近の状況を見ると、とても無理だということが無理矢理理解させられた、という思いが募る。
在職中の「交渉事」については、「常に相手と自分のお互いに『良しとするところ』を明確に主張しあって」妥協点を見つけ出し、合意することだと、かなりしつこく研修させられた。
これが大分経って「WinWinの関係」と言われるようになった、と思っている。
「あなたはあの時それを言わなかった」というようなことで、あとになって(最悪の場合)破談になることを防ぐ意味でも必要だということだ。
半官半民の会社組織から、民営化ということで、かなり執拗だったので、今でもその痕跡が残っているようである。
そんな事から、外交官の夢はかなり最近の状況で瓦解させられることになった。
「胸に一物、手に荷物」というような優しいものではなく、また、「顔で笑って心で泣いて」というようなことでもなく、言葉の一つ一つに「魑魅魍魎」のような考え方を持ちながら当たり、決して騙されたり、あからさまに騙したりせず、必ず「勝つ」と言うか、悪くとも「引き分け」に持ち込まなければならない、ということだろう。
これでは、当初「外国語が話せる」という興味だけで外交官を目指さなくてよかった、という思いがする。
でもなぁ、国同士ばかりではなく、どんな場合でも「胸襟を開いて、WinWinの妥協点を見つける」ような外交にならないものだろうか。
無いものねだり、とは分かっていても、そんな外交官の出現を望みたいものだ。
投稿者:つねちゃん
at 09 :08| 日記
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