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2013 年10 月16 日

「倍返し」はあくまでも「小説の中」だけ

 私も見たが、半沢直樹ブームで、「倍返し」という言葉が今年の流行語になるのではないだろうか。
 物語自体を非難する気持ちは全くないが、現実にいろんな点での「倍返し」が顕著に表れていないだろうか。
 イオンが文春を店から排除した、という現実もそれに近い。
 そればかりではなく、枚挙にいとまがないくらいで、中には悲惨な事件も出ているが、詳述するのも怖いくらいである。
 「反省してみる」ということをもっと習慣づけたほうがいいのではないだろうか。
 「目には目を、歯には歯を」では、仇討ちと同じで連鎖は断ち切れなのではないか。
 「歴史」という学科には残念ながら、あまり得手だった記憶がない。
 それでも、父譲りかもしれないが、雑学的にいろんなことを断片的に覚えている中に、明治の初期くらいだったろうか「仇討禁止令」というものが出たという記憶がかすかにある。
 仇討が美談化された、最大は「赤穂浪士」だろう。
 でも、これを繰り返していたら、と思うだけで寒気がしてくるのは私だけではなかろう。
 団塊の世代の真っただ中で、「勝った、負けた」は日常茶飯事だった。
 それを一々恨みに思って「倍返し」と力んでいては、はたして新しい発想ができるのだろうか。
 半沢物語を忌避するものでは決してないし、あそこまでひどい人事は経験がないが、「恨まれそうな人事」というものには、何度となく見聞きしてきた。
 「倍返し」はあくまでも「小説の中」だけにしてもらわないと、実際にそれが横行すれば、そうした人に対して世間から「倍返し」されてしまうのではないか。
 実際にそれを真似た事件が散見されている。
 正直、怖い話である。

投稿者:つねちゃん
at 06 :12| 子育て | コメント(0 )

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