2014 年03 月04 日
「百年目」
この話は、所々自分のことを言われているようで、可笑しくて泣ける話で、大好きである。お店では大番頭として、店先を取り仕切っていて、石部金吉ともいうべき潔癖な人が主人公である。
そんな中での好きな台詞が、「ゲイシャという紗はいつ着る物だい、タイコモチと言うのは焼いて食う餅か、煮て食う餅か」と言うくだりである。
在職中に部下によく使ったもので、このくだりは結構使えるのである。
「ついでの時にやっておきますだと、『ついでと言うてはどんな手だい』とか『こんどやっておきますと言う戸はどこにあるのだい』」と言う具合である。
そして、主人から諭されるところがなんとも意味が深い。
「栴檀と南縁草」それもそうなのだが、「お客様との付き合いでお金をケチってはいけない。そんなことをしていてそれが身につくと人間が卑しくなる」と言うくだりである。
お客様との付き合いでは、僅かでも(多い場合は失礼になるから)割り勘より少し多めに出したり、「田舎から届いたお酒で」と言うような気にならない程度のお土産を持参したりした。
東京にいたから、いくらでも入手できた。
まさに「今は昔」の話だが、何か大番頭と主人に共通する気持ちになる。
投稿者:つねちゃん
at 09 :04| 健康
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