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2008年11月29日

ブラックブック

 戦争映画である。オランダにおけるユダヤ人迫害とレジスタンスで、だれかがスパイになって仲間が殺されていくのだが、いったいだれがスパイなのかという謎解きの映画である。いつか見ようと、かなり長く手元に暖めていたものをついに見た。
 非常にスリリングな展開で、ドキドキさせられる映画だった。そして、意外な結末だった。ただ、題名のブラックブックの位置づけが意外と軽かったのが残念だった。最後のどんでん返しに登場したのだが、もう少し、初めの方から登場して、それを手に入れることをめぐって事件が展開するような、そんな物語を期待していたので、ちょっと肩すかしの感じだった。
 とはいえ、これが事実をもとにした物語だというのだから、いたしかたあるまい。
 いろいろな危機を乗り越えて、主人公の女性が無事生き延びられたのがよかった。
 主演女優がなかなか素敵だった。
 ところで、物語の始めと終わりが1956年のイスラエルである。始まりは外国人の聖地巡りツアーで始まり、終わりはその日の暮れ、イスラエル人入植地に対する襲撃らしき映像で終わる。主人公の平和な生活は、まだ始まっていないということを訴えているのだろう。
 けして忘れてはならない、歴史の出来事である。
 ところで、監督は、名前は知らなかったが、ロボコップなどを撮った有名な人である。その監督が、こうした良心に訴える映画を作るところが素晴らしい。

投稿者:at Sushiat 07:12| 日記 | コメント(0)

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