みさと村だより

　岩瀬浜の帰り、ふと思いたって競輪場に立ち寄った。こんなに近くにあるのに、しかも、かつておばさんが、ここで働いていたのに、足を踏み入れるのは、生まれて初めてだ。
　先日、飲み屋のマスターが、富山競輪は、今や富山市のお荷物だと言ったのが心にあって、確かめてみたかった。
　どうやら、観覧席には入場券が必要らしい。しかし、とりあえずお金を払ってまで見る気はないので、だれにも止められないのをいいことにそのまま入っていった。
　特別観覧席というガラス張りの観覧席でなければ勝手に入れるようだ。それにしても、再入場には、チケットがいるようなことが書かれているのに、おかしいな。
　入るとすぐにレースが始まった。第１１レースである。バックスタンド側から選手が入ってきてスタート位置に着く。白い服の１番の選手が、妙に落ち着いて，ふてぶてしい感じだなあと思ったら、その選手が、逃げ切って勝った。結構迫力がある。
　レースが終わったら、妙な静けさが辺りを包んだ。と思ったら、スタート準備もできていないのに選手が入ってきて、コースをぐるぐると走ったかと思うと，バックスタンド側に消えていった。次のレースの選手のウォーミングアップらしい。
　次のレースまで間がありそうだったので、バックスタンド側に回って、これを書いている。
　漠スタンドから見ると、有料観覧席には、そこそこ客がいるが、無料席の客は少ない。これは儲からないだろう。掃除のおばちゃんたちが、観客よりも多い。
　もう１レース見て帰ることにした。
　ペースカーみたいのが先頭を走るのだが、先頭の選手とぶつかりそうだ。あれは、わざとペースを落とすためにそうしているのだろうか。４周で勝負が決まるようで、２周と４分の１を走ったところで、後ろの選手がぐっと前に出てきて、ペースカーに覆い被さりそうになる。そこで、ペースカーが外れると、後はぐちゃぐちゃになって残り１周半をダッシュする感じ。
　「８番踏め」と声がかかって、その通り、８番が最後車輪半分前に出て勝った。どうやらこれで今日のレースは終わったらしい。
　スタンドを下りると、テレビの前に人だかりができていた。松戸の競輪を中継していて、どうやら、富山で松戸の車券を買って参加しているらしい。そういうのも有りなのか。
　富山市中心部に向けて渋滞する車の列の横を自転車で走りながら帰ってきた。

　せっかくの休日だが、遠出する気もせず、かといってバリバリ仕事を片付ける気もせずいたら、どこか行けばと勧められ、海を見に来た。
　意外と人手が多い。それも、カップルが多い。かと思うと、元気なお姉ちゃんたちのグループもいた。
　海では、パラセールとボードを組み合わせたスポーツに興じる人が二人いた。そこそこ風があるので、ボードがビュンビュン走る感じ、楽しそうだ。
　ライトレールの終点のカナル会館前でおじいちゃんが売店をしていた。そこで買ってきたお寿司と、コンビニで買ったワンカップのお酒を味わう。ちびちびと飲んだが、さすがにカップ１杯の酒は、酔いが回る。