みさと村だより

　東京に行っていた子供が帰ってきた。
　家内とはすれ違いになってしまったが、家族が３人になるのはうれしいものだ。
　大学の授業が終わったらしい。荷物は、ほとんど宅配便で送ったらしく、本当に身軽に電車から降り立ったのであった。

　家内が仕事でしばらく家を空ける。
　明日からは、父子家庭である。今晩は、お別れに近所のケーキ屋でケーキを買って帰った。１つ４５０円のショートケーキ、結構ボリュームのある夕食の鍋料理の後で、それでも、ぱくぱくとケーキを食べたのである。
　明日は、バスで中部国際空港に移動し、１泊して、明後日の朝に旅立つとのこと、旅路が守られますように。

　１４日が土曜日、休日だったため、みさと村のバレンタインデーは、今日が本番のようだった。
　朝は、レジ袋にチョコを詰め込んだ子供達がうろうろし、お目当ての相手か義理チョコか、配り歩いていた。その後、カバンロッカーや雨具かけには、もらったチョコの入った袋がかかっているしまつ。みんなずいぶんと張り切ったものである。
　チョコをもらえないかわいそうな子供のために、エンゼルパイをプレゼントしようと持っていったが、形無しである。
　それでも、３時のおやつに出したら、意外と男の子たちに不人気だった。知らなかった。エンゼルパイが食べられない子供がいたなんて。

　バレンタインデーといっても、ほぼチョコレートをもらうあてはない。以前は、子供が友達にプレゼントするついでに手作りチョコをくれたのだが、その子供も高校生になって、勉強に追われてその気はないようだ。というわけで、あらかじめ職場でロイズチョコの共同購入をした。いわゆる逆チョコである。
　ところが、思いがけずチョコをもらってしまった。さらに、思いがけないところからチョコのプレゼントがあって、チョコが一杯になってしまった。
　自分は、そんなにチョコレートを食べたいとは思わないので、今は、冷蔵庫にチョコレートがいっぱいである。
　それはそれとして、もらったチョコレートのお返しをしなくてはならない。近くのスーパーとお菓子屋でクッキーとパイを買ってきた。明日配る予定。まあ、このくらいの出費は覚悟しなくてはならないだろう。

　そろそろ車のガソリンがなくなってきたので給油してきた。
　リッター104円だった。一昔前の値段に戻ったなあとしみじみ思う。
　去年の今頃ではなかったか。暫定是率の法案が切れるというので、２５円下がると楽しみにしていた。そして、２５円下がったのを待って給油に行った。
　しかし、あの時の値段は、今にして思えば、ものすごく高かった。
　そして、見事我々の期待を裏切って、１ヶ月後には、再値上げをしてくれたのだったなあ。
　いつかは無くなる資源だが、今はとにかく安く手にはいってほしいと率直に思うのである。

　車いすの物理学者として有名なホーキングの本である。娘との共著となっている。
　先月の移動図書館で見つけ、あの有名な科学者が、児童書に、どんなことを書いているのか関心があって借りたのだが、なかなか読めず、今日になってしまった。
　一言で言うと、アドベンチャーストーリーのようであるが、ところどころに挟まれた、宇宙についてのミニ知識コーナーや天体写真がとても素晴らしい。続編があるということなので、また読んでみたい。
　私は知らなかったが、家族によると、結構売れた本らしい。
　ついでに、訳者のさくまゆみこさんは、「シャーロットのおくりもの」や「ローワンと魔法の地図」などを翻訳している。

　劇団四季の企画で、子供達を招待するミュージカルがあった。
　みさと村の子供達も参加。下校の準備をして、バスに乗って見にいった。
　舞台に遠い座席だったのが残念だったが、さすが、本物の魅力、とても素晴らしい舞台だった。
　終演後、エントランスで出演者が出迎えてくださった。子供達は、主演の俳優さんに握手してもらおうと大騒ぎ、その影響で数名の子供達が仲間の姿を見失って行方不明になってしまった。引率の先生が探しに行って、すぐに見つかったが、びっくりしましたよ。
　帰りのバスで、家の近くで子供達を降ろしながらみさと村に帰った。
　よい体験だった。このような機会がまたあったらいいね。

　今年も、県の書初め大会のお手伝いをした。
　昨年よりも約１時間、遅くスタートする予定になっていたので、会場までのんびり歩いていこうかと思っていたら、家内がちょうど用事があって車で送ってくれた。
　いつものように、子供達の緊張感が漂う会場であるが、どの子も、本当に上手である。
　ちなみに、みさと村の子供達は、例年以上に成績がよかった。

　１月終わりの子供会で何か季節にあった話をしろと言われていた。
　ところが、インフルエンザがはやって子供会が延期になった。延期といっても、この後いろいろ行事があって、もうやることはないだろうと思っていた。事実、これまでは、大体そのまま中止になるパターンだった。
　ところが、ほかのプログラムを担当している人の熱意で、約一月遅れで行われることになったのだ。
　これは大変、あわてて暦の研究に取り組んでいる。
　テーマは、なぜ１月は新春なのかである。
　それにしても、元日が、１月後半から２月中旬まで年によって移動するというのはおもしろい。

　１月の移動図書館でふと目に留まって借りてみた。
　１１人の作家が、色に関連した題材で短編を書いている。
　１１人の中で知っているのは、最初の藤田宜永と最後の花村萬月ぐらいであるが、見知らぬ作家にも出会えてなかなかよい経験だった。
　「青春と読書」という月刊誌に連載されたようである。
　若者たちに読書のおもしろさを知らせるにはよい企画かも。

　新しいレーダー探知機を買った。
　今まで使っていたのは、今の車とほぼ同時に買ったソーラーパワーのもの。もう８年が経とうとしていた。
　このレーダー探知機のおかげで、危うく難を逃れたことも何度かあった。警告がなっているのにぼっとしていて捕まったこと、警告がなったときは手遅れだったこともあった。それが、最近、どうも反応していないように思う事が多かった。本当は、車が動くと振動を感知してスイッチが入る仕組みなのだが、常に電源ランプが消えた状態に思えた。そうかと思うと、レーダーを探知することがあって、やっぱり動いているのかなと思い直すこともたびたびあった。
　しかし、こんな不安定な状態で、いつか思いがけなく速度取り締まりに引っかかったら、交通違反に対する社会的な罰則が厳しくなっている昨今、大変なことになる。そう思って、昨日買ってきたのだ。
　買ってはきたが、遅い時刻にセッティングするのは嫌だったので、今日、仕事帰りに車に乗ったときにセットしてみた。
　電源を入れると、声で案内しますというのに、何の反応もなかった。しばらく経たないと正常に動き出さないようなことも書いてあったので、そうかなと思ううちに、それまでチカチカしていたランプが消えて、どうやら正常に動き出した様子だった。いつもの自動速度監視装置のあるところで、初めて警告音声がなった。警告音がうるさいのだが、その音を一時的に止める方法が分からないので、信号待ちまで待って説明書を見た。そこで分かったのは、GPS機能付きとかで、速度を感知して、レーダーの感度を上げるのだとか。いやはやおもしろい機能である。新しいレーダー探知機の今後の活躍に期待したい。

　地元の素材を使ったせんべいが有名だったお菓子工場が消えた。
　工場見学で、製造ラインのすぐそばまで近寄って見せていただいたり、隣接する売店で時々お菓子を買ったりしていた工場である。
　昨年夏に、高速道路のインターチェンジ近くに新しい工場ができ、その時は、工場は移転するけど、店の方は当分やっています。とのことであったが、きれいさっぱり消えてしまった。
　今年に入って、工場がなくなって、跡地に家電量販店ができるらしいという話を聞いていた。しかし、いつも朝夕に工場の隣を走る国道を通っているのだが、高架になっているために、朝は反対車線で見えず、帰りは、真っ暗で見えずということの繰り返しで、今日初めて、高架の下を通る機会があって、きれいさっぱり工場跡地が更地になっているのを見た。
　今後できるという家電量販店、どんなものができるのか興味がわいてくる。